同じことを何度も何度もくりかえし話したり、回りくどい話し方をする人は少なくありません。
「連絡がくどい」というタイプの人もいるでしょう。
そういうくどい人にはどんな特徴があるのか、ここでは主に心理面の特徴を見ていくことにしましょう。
1.相手の身をひどく案じている
一人暮らしを始めたわが子のことを心配して、何度も同じ話を子どもにする親がいます。
「ちゃんと食事をしているか」「野菜をたくさん食べなさい」「夜更かしはしていないか」というように、
子どもの身体を心配して、「こうしなさい」「こうしてはダメ」というメッセージを何度も繰り返し送るというケースです。
親からそんなふうに繰り返し言われると、子どもは「くどい」と感じるものですが、
親にしてみると、子どものために良かれと思って、繰り返し注意しているわけです。
「勉強しなさい」というようなことをくどく子どもに伝えるのも、同じ心理からと考えていいでしょう。
肉親に限らず、相手が恋人や親しい友達でも、その人のためを思ってくどくなるということがあります。
つまり、くどい人には「相手の身を心底、心配している」という特徴があるということになるでしょう。
2.相手に情報が正確に伝わっているか心配している
「心配」が原因でくどくなる人の特徴が、もう1つあります。
それは「自分から相手に伝えるべき情報が、正確に伝わっているか心配している」というケースです。
職場や学校のサークルで、花見やバーベキュー大会などのイベントを行うことになったとしましょう。
幹事役が心配性な人だと、そのイベントに関する連絡はくどいものになります。
ふつうなら、イベントの案内状を作って参加者に配布したり、
メールなどで伝えれば、それで情報は伝わったと考えます。
しかし、心配性な人は、それだけでは安心できません。
情報が正確に相手に伝わっているか、相手はその情報をちゃんと覚えているかが不安になってしまいます。
そのため、案内状を送った後で、「集合時間は○時で、集合場所は××」というようなメールを重ねて送ったり、
何度も念押ししたりします。
人と待ち合わせをした時などに、何度もくどく時間や場所の確認をする人がいますが、
そういうくどい人もこの心理を持っていると考えていいでしょう。
3.相手を精神的に責めたいと思っている
部下のミスを直接しかる時に、くどくど同じ話を繰り返す上司がいます。
部下は「一度言えばわかることだ。
話がくどい」と感じるにちがいありません。
ではなぜ、一度言えばわかるような話を何度もくどくど繰り返すのか。
それはそうすることで部下を精神的にいたぶりたいと、その上司が思っているからです。
つまり、人をしかったり抗議したりする場合に話がくどくなる人には、
相手を長時間責めたてることによって、
精神的な快感を得ようという心理が働いていると考えていいでしょう。
相手を責めていい気持になりたいために、長々とくどい話を続けるわけです。
4.フラストレーションが溜まっている
「フラストレーションを解消したい」という心理から、話がくどくなってしまうケースもあります。
おしゃべり好きな人は、おしゃべりをすることによって、フラストレーションが解消されることがあります。
「おしゃべりして、すっきりした」という気持ちになれるわけですが、
すっきりさせるためには、ある程度長い時間、おしゃべりをする必要があるでしょう。
話題豊富な人であれば、さまざまな違う話題で、長時間のおしゃべりを楽しむことができます。
しかし、おしゃべり好きではあっても、話題に乏しい人は、
同じ話題を何度もくどく繰り返すことになってしまいます。
相手に「くどい」と思われてしまう人の特徴を4種類紹介しました。
ひとことに「くどい人」と言っても、いくつかの違う心理的特徴があります。
身近にいる「くどい人」にはどの心理があるのか、それを知るための参考になさってください。