人がやりたがらない仕事や、自分にとって損な役回りを引き受ける人がいます。
それは誰にでもできることではありません。
では、多くの人が敬遠する汚れ役を引き受ける人にはどういう特徴があるのか、
なぜ汚れ役を引き受けるのかについて見ていくことにしましょう。
1.利他的で自己犠牲の精神がある
多くの人は、自分の利益になるかどうかでものごとの判断をするものです。
ある役目を引き受けるかどうかを判断する際、その役目を行うことが自分の利になるかを考えるのが、
多くの人の判断のやり方と言っていいでしょう。
汚れ役を引き受ける人は違います。
自分にとって利益になるかよりも、「そのことが人のためになるかどうか」を優先して考え、判断をします。
そうした役回りを引き受ければ、人のためにはなっても、自分にとっては損になることが少なくありません。
汚れ役を引き受ける人は、経験上、そのことを知っています。
知っていながら、自分の損になる役を引き受けるわけです。
つまり、利他的で、自己犠牲の精神があるというのが、汚れ役を引き受ける人の特徴と言っていいでしょう。
そうした役目を引き受ければ、人からは感謝されます。
たとえ自分にとって損なことになったとしても、人から受ける感謝を生きがいに感じてるのが、汚れ役を引き受ける人です。
2.お人好し
人から何か頼まれると断れない、というのも、汚れ役を引き受ける人の共通点と言っていいでしょう。
例えば、職場で起きたトラブル処理のために、得意先に頭を下げに行くという役目を同僚から頼まれたとしましょう。
自分の責任やミスで起こったトラブルであれば、自分が頭を下げに行くのは当然でしょう。
しかし、そうではなく、職場全体の責任であったり、誰が悪いのでもない不可抗力で起きたトラブルであれば、
自分が謝る義務はありません。
同僚から頼まれても、「自分はイヤだから、その役目は他の人に回してほしい」と断ることはできるわけです。
実際に多くの人はそのようにして断ることでしょう。
汚れ役を引き受ける人は、そうではありません。
内心、「嫌な役目だな。
できればほかの人にしてほしいな」と思っていても、人から「頼みますよ」言われると、
断ることができずについ首を縦に振ってしまいます。
つまり、汚れ役を引き受ける人は、「お人好し」です。
周囲の人はそのことを知っているため、何か起こると、その人に汚れ役を頼むようにもなります。
3.がまんづよい
汚れ役を引き受ければ、心身ともに辛い思いもするでしょう。
時には人から、ダーティなイメージを持たれてしまうこともあります。
そうでなくても、何かしら嫌な思いをするのが、汚れ役というものです。
そんな思いに耐えるには、人より優れた忍耐力が必要です。
汚れ役を引き受ける人には、精神的、肉体的なつらさを耐えるだけの忍耐力があります。
がまんづよいこと、これも汚れ役を引き受ける人の特徴と言っていいでしょう。
4.責任感が強い
一度引き受けた仕事や役目を、なんとかしてやり遂げようとするのも、汚れ役を引き受ける人の特徴です。
つい断りきれずに引き受けてしまうことが多いのですが、引き受けた以上、自力でその役目を果たそうとします。
そこには、「これは自分が引き受けた役割なのだから、自分の力で何とかしなければならない」という意識があると考えていいでしょう。
そのため、よほどのことがない限り、人の力を頼ろうとはしません。
それだけ強い責任感を持っているのが、汚れ役を引き受ける人の特徴ということができるでしょう。
ここでは、人の嫌がる仕事や役割を引き受ける人について、主に心理面に注目して4つの特徴を紹介しました。
多くの組織やコミュニティには、汚れ役を引き受ける人がいます。
その人の心理を知るための参考になさってください。