人間は笑うとき、自然に目元と口元が緩むものです。
ところが、「口は笑っているのに目が笑っていない」という人がいます。
これは不自然な表情ですから、「どういう気持ちで、そういう表情になっているのだろう」と気になるものです。
今回は目が笑っていない人の心理についてご紹介します。
1.相手を軽蔑している
会話をしていれば、笑顔を見せるシーンが当然出てきます。
「愛想笑い」ということもあるでしょう。
その際、目が笑っていない人には、「相手を蔑視している」という心理が隠されているケースが少なくありません。
話の流れや社会マナー、人間関係上の礼儀を考えて、一応笑顔を作ってはいるものの、
相手を軽蔑しているという心理が、どうしても不自然な笑顔に表れてしまいます。
ですから、このケースでは、その人は自分の目が笑っていないことに気づいていません。
自分では普通に笑顔を作っているつもりでも、
相手に対する蔑視が、無意識のうちに表情筋に影響を与えて、冷たい目にしてしまうと考えていいでしょう。
2.相手に対する敵意の意思表示
相手に良くない感情を持っているために、笑顔でありながら目が笑ってないというケースが、もう1つあります。
そこにある心理は「相手に対する敵意」です。
前項の「軽蔑」の場合は、本人にはその自覚がなく、無意識のうちに冷たい笑顔になるわけですが、「敵意」の場合は全く違います。
はっきり意識して、あえてそうしています。
会話をしたり、挨拶するときなどに、人間としての礼儀として、笑顔を見せることはあります。
しかし、心の中では「本当は、あなたとこんなふうに笑顔で接したくない」と思っています。
その本心を、無言のうちに相手に意思表示するために、意図的に冷たい笑い、「目が笑っていない表情」を作って見せているのです。
「この目の冷たさこそが、私の本心なのだ」というメッセージが、そこには隠されていると考えていいでしょう。
3.笑えるような心境ではない
その場の雰囲気に合わせて笑って見せているものの、本心は違うというケースも少なくありません。
この場合は、特に相手に敵意を持っていたり、蔑視しているというわけではありません。
例えば、大勢で会話をしていて、誰かがおもしろいことを言ったとしましょう。
多くの人が笑った場合、その場の雰囲気に合わせて笑っては見せるものの、
本心では「おもしろくない」と感じていて、それが目の表情に出てしまうということがあります。
また、辛い気持ちやさみしさを隠して笑顔を見せるときにも、口では笑えても、目は笑えないということになりがちです。
つまり「笑えるような心境ではない」という本心を隠しているわけです。
4.「心ここにあらず」の心理状態にある
また、「心ここにあらず」という状態なために、目が笑っていない笑顔を見せるということもあります。
何か他に気になることなどがあって、そのことで頭がいっぱいというケースです。
そんな心境にあって、しかし、人間の付き合いの中で笑顔を見せる必要がある時に、「無理な笑顔」になってしまうことが少なくありません。
要するに「上の空」の状態なために、心から笑っていないということになります。
5.そもそも感情を普通の人のようには持たない
感情の起伏がはっきりしていて、喜怒哀楽の表現が豊かな人がいます。
反対に、感情があまり変化しない、無表情な人もいます。
人間ですから、もちろん喜怒哀楽の感情は持つものの、その感じ方が人より小さいというタイプの人です。
こういうタイプの人は、周りの人に合わせて笑顔を作ることはしますが、
「喜」や「楽」の感情を実際にはそれほど強く感じていないために、冷たい笑顔になってしまいます。
このケースでは、目が笑っていないことに特別な意味があったり、何かの心理が隠されていたりするわけではありません。
「そういう体質の持ち主」ということです。
今回は、目が笑っていない人の心理を5種類取り上げて、説明しました。
明らかな意図のあるケース、まったく他意のないケース、あるいは隠された心理があるケースなどさまざまです。
参考になさって、目が笑っていない笑顔の意味を読み解いてください。