滑舌がよくなかったり、ロレツがあやしかったりして、上手にしゃべれない人がいます。
いわゆる「口が回らない人」がそれですが、なぜ、上手にしゃべることができないのか。
ここでは、口が回らない人に注目して、どんな特徴があるのか見ていきます。
「自分もその一人だ」という自覚のある方も参考になさってください。
1.あがり症で人前に出ると極度に緊張してしまう
就職活動中の面接や、大きなプレゼン、発表会などで、
緊張のあまり口がうまく回らなくなったという経験のある人は少なくないはずです。
中には「どんなシーンでもほとんど緊張しない」という人もいますが、それは少数派、
多くの人が緊張してうまくしゃべることができなくなった経験をしているに違いありません。
人間は緊張すると、表情筋もこわばってしまい、その結果、口が回らなくなることがあります。
普段から口が回らない人には、つまり、「緊張しやすい」という特徴があります。
特別なシーンでなくても、人前に出るとあがってしまうというタイプの人です。
それがひどくなって、人とふつうに話をするだけで緊張してしまい、滑舌が悪くなるというケースも少なくありません。
対人恐怖症というケースもありますし、そこまではいかなくても、「発言しよう」と思ったときに、
表情筋がこわばって口がうまく回らなくなるということもあります。
2.疲労やストレスが溜まっている
これも、多くの人が経験しているはずですが、激しい運動をした直後に話をしようと思っても、
うまく口が回らないということがあるでしょう。
運動した直後なため「息が上がっている」という原因もありますが、同時に口がうまく動かない状態にもなるわけです。
身体的にひどく疲れた時には、誰しも口が回らなくなるものですが、自分では気づかないうちに、
過労状態になっていて、そのためロレツがあやしくなったりすることがあります。
「毎日の仕事で、いつのまにか疲労が蓄積している」というようなケースです。
また、身体的にはそれほど疲労してしなくても、精神的にストレスを溜めこんでいる場合にも、
同じような状態になることが少なくありません。
ストレス過多になると、頭が回らなくなります。
頭が回らなくなれば、口が回らなくなるのも当然でしょう。
3.せっかちな性格で頭に口が追いつかない
頭は回っているのに、口が回らないという特徴を持った人もいます。
頭の回転は速いのですが、せっかちな性格のために、頭に口が追いつかないというケースです。
頭の中には次々といろいろな考えや、感情、意見などが浮かんできます。
せっかちな性格の人は、頭に浮かんだそれらのことを、一刻も早く人に伝えようとします。
その焦りが、表情筋を硬くしてしまい、そのために口が思うように回らなくなります。
本人はうまく回らない口をもどかしく感じますから、ますます焦って、さらに口が回らなくなってしまうことも珍しくありません。
4.「口が回らない」という自覚が強い
「自分はうまくしゃべることができない、口が回らない人間である」という自覚を強く持っているという特徴もあります。
しゃべることに対する苦手意識が強く、そのことを意識しすぎるために、
かえって口が回らなくなってしまうというケースが少なくありません。
いわば、自意識過剰なタイプの口が回らない人ということになります。
このケースでは、話をする際に、特に緊張はしません。
ただ、心の中にしゃべることへのコンプレックスがあるため、その過剰な意識が災いして、口が回らなくなってしまいます。
口が回らない人はどんな特徴を持っているのか、なぜ口がうまく回らないのかについてお話ししてきました。
頭が回らないために口が回らないケースもあれば、頭の回転が良すぎるために口が回らなくなるケースもあります。
なお、上記のほかにも、脳の血管障害などによって口が回らなくなることもありますが、
それは病気によるものですから、ここでは紹介しませんでした。