人に対して嫌味なことを言ったり、嫌味なことをしたりする人がいます。
嫌味な言動をすれば、その相手から当然良く思われないにもかかわらず、なぜ、そんなことをするのか。
ここでは嫌味な人を理解するために、その心理的特徴をご紹介しましょう。
1.相手に対して嫉妬心を持っている
特定の相手に対して嫌味な言動をする人は、
「相手を嫉妬している」という心理を持っていることが少なくありません。
人間はどうしても人と自分を比べてしまいがちです。
自分と相手の人を比べた時、「相手の方が優れている」「相手の方が幸せそう」
「自分はアンラッキーなことが多いのに、相手は強運の持ち主だ」というように感じると、それが嫉妬心を生みます。
相手のことを妬み、「許せない」と感じるため、相手に不快な思いをさせてやろうと、嫌味な言動をしてしまいます。
特に相手との年齢が近かったり、境遇が似ているような場合、
相手にライバル心を抱き、それが強い嫉妬につながることが少なくありません。
あまりにも年齢が離れていたり、境遇が違いすぎる相手には、
嫉妬心を抱くことが少なく、したがって嫌味な言動をすることもあまりないのです。
2.「自分の方が強い」というアピールをしたい
格闘技に「マウントを取る」という表現があります。
倒れた相手の上に馬乗りになって、一方的に攻撃できる体勢になることです。
それが転じて、相手に対して精神的な優位性を示す場合にも、「マウントを取る」という言い方をするようになりました。
「マウントを取りたい」という心理から、嫌味な言動をする人もいます。
嫌味な言動をするという行為は、「相手に対する精神的攻撃」と考えていいでしょう。
嫌味を言われる側は、受け身になって防御に回るわけです。
嫌味な人から見れば、それはつまり「自分がマウントを取っている体勢」ということになるでしょう。
精神的にマウントを取って、一方的に攻撃することで、「自分の方が強い」というアピールをしているわけです。
この心理も、相手との力関係にあまり差がなかったり、年齢が近かったり、
社会的立場が似ているケース、相手にライバル意識を抱いている場合に生まれやすいと考えていいでしょう。
3.相手のことを見下している
例えば、部下に嫌味を言う上司がいます。
その場合は、嫌味を言うサイドの方が、言うまでもなく上の立場にあるわけです。
また、「上司が部下に嫉妬心を抱く」ということもあまりないでしょう。
この場合は、嫌味な言動をする方が明らかに優位にあり、力関係も上にあるわけです。
では、どうして力の強いものがあえて嫌味な言動をするのか。
そこにあるのは「相手をバカにしている」という心理です。
立場が下で、自分よりも能力の劣った部下や後輩などに対し、
あえて嫌味な言動をする場合、「相手はどうせ自分に反撃してこない」という意識が働いていると考えられます。
「能力が劣っているのだから、嫌味なことを言われても当然だ」という意識もあります。
いずれも、相手のことを精神的に見下しているからこそ、生まれる心理と言っていいでしょう。
4.イライラしている
これまで紹介した3つの心理はすべて、特定の相手に対して抱くものです。
つまり、これらの心理を抱いた場合、
いずれも、「ある人に対しては嫌味だけど、別の人には嫌味でない」ということになるでしょう。
しかし、中には「誰に対しても嫌味な人」がいます。
そういう人に多いのが、「ストレスがたまってイライラしている」という精神状態です。
イライラしているために、ついトゲのあるものの言い方をしたり、
相手を傷つけるようなことを言ったりするわけです。
このケースでは、例えば相手が上司であっても、嫌味な言動をしてしまうことが少なくありません。
相手との力関係は無視して、イライラ解消のために嫌味な言動をします。
ここでは、嫌味な人の特徴を、主に心理面に注目して見てきました。
あなたの身近にいる嫌味な人の心の中を知るための参考になさってください。
その心理を知ることができれば、より上手な付き合い方が見えてくるかもしれません。