人や物に対して、視線をそらしてまともに正視しようとしないことを、「顔を背ける」と言います。
ネガティブな態度、ふるまいということができますが、例外もあります。
ここでは、その例外も含めて、顔を背ける人の特徴を、
主に心理面に注目して見ていくことにしましょう。
【特徴・方法】
1.見ていられないような光景を目の当たりにした
「思わず顔を背ける」という表現をよく使いますが、
「見ていられないような光景を目の当たりにしたから」というのがその主な理由です。
例えば道を歩いていて、目の前で大きな交通事故が起こったとしましょう。
大けがをして血まみれになった人を目にした時、その痛々しさに耐えられず、
思わず目を背けるということがあるにちがいありません。
目の前で起こったことでなくても、例えば、テレビで大災害のシーンを見たり、
ドラマのリアルな手術シーンを見た時にも、多くの人は同様に顔を背けてしまうものです。
さらに言うと、スポーツ観戦をしていて、応援しているチームに大ピンチが訪れると、
まともに見ていることができなくなって顔を背けるというケースもあるでしょう。
つまり、大きなショックや恐怖、不安を感じていて、
目の前にある光景をとても見ていることができないというのが、
目を背ける人の心理的特徴です。
2.相手に対する「嫌い」という意思表示
家の近所を歩いていて、知っている人と出会った時、
相手が顔を背けたなら、それは「嫌悪の意志表示」である可能性が高いでしょう。
ふつうは、快く思っていない人と出会っても、社会常識としてあいさつぐらいはするものです。
しかし、中にはそうした常識よりも嫌悪感の強さの方が勝り、
あいさつをしないどころか、顔を背けてしまう人もいるのです。
この場合は、「思わず顔を背ける」というわけではありません。
顔を背けることで、「私はあなたのことが嫌いです」というアピールをしています。
つまり、相手に対する嫌悪感のアピールのために、意図的に顔を背けて見せていると考えていいでしょう。
3.相手にうしろめたさやバツの悪さを感じている
自分が原因で人を大きく傷つけたり、人に迷惑をかけてしまうということもあるでしょう。
その人と、パーティなどの同じ空間にいっしょにいて、
その人と目が合った時、瞬間的に顔を背けてしまうということがあります。
そこにある心理は、相手に対して申し訳ないといううしろめたさです。
また、大ゲンカしてケンカ別れしたような人と、
パーティなどでいっしょになった場合も、顔を背けてしまうことがあります。
その場合は、「バツが悪い」という心理が働いていると考えていいでしょう。
相手に対してうしろめたさやバツの悪さを感じている時、人は顔を背けることがあります。
4.相手に対し「関わりたくない」と思っている
相手のことをそれほど強く嫌悪しているわけではなく、
「嫌い」という意思表示をしようという意図はなくても、顔を背けることがあります。
そこにあるのは、「相手と関わりたくない」という心理的特徴です。
めんどくさい人やトラブルメーカーと出会った時、目を合わせてしまうと、その人と関わることになりかねません。
関りを持てば、トラブルに巻き込まれたり、迷惑をかけられることもあるでしょう。
そうした事態を避けるために、顔を背けて目を合わせないようにします。
5.ひそかに相手に好意を寄せている
ここまで紹介してきた心理的特徴は、すべてネガティブなものでした。
冒頭で触れたとおり、顔を背ける心理には、例外もあります。
それは、「相手に対し、ひそかに好意を抱いている」というケース。
片思いの相手と顔を合わせた時、自分の恋心をさとられまいとして、
思わず顔を背けてしまうということが、人間にはあります。
いわゆる「好き避け」の心理ですが、
こうした心理から心とは裏腹の態度を取ってしまうことが少なくありません。
顔を背ける人の心理的特徴を5種類紹介しました。
4つはネガティブな心理、最後の1つは例外的な特徴です。
最初の項目以外は、特定の相手に対して顔を背けるケースです。
もし、あなたに対して顔を背ける人がいたなら、どの心理に当てはまるか知るための、参考になさってください。