思いもかけないようなひどい体験をしたり、
大変に苦しい状況になってしまうことを「痛い目にあう」と表現します。
人間、だれしもそんなことになりたくないものですが、
実際に痛い目にあってしまう人は少なくありません。
では、痛い目にあう人にはどんな特徴があるのでしょうか。
1.「なんとかなる」と思っている
経験したことのないチャレンジをしたり、何か新しいことを始めようと思った時、
賢明な人は、「想定されるリスク」について考えます。
例えば、勤めている会社を辞めて独立起業するとしましょう。
当然、そこにはさまざまなリスクが想定されますから、まずは「どんなリスクがあるか」を考えなくてはなりません。
その上で、「そうしたリスクを未然に防ぐ方法」を考え、さらには「問題が起こった際の対処法」まで考えてから起業すれば、
リスク回避もできますし、問題を乗り越えて先に進むこともできるでしょう。
痛い目にあう人は、そうしたリスクマネジメントや危機管理ができません。
独立起業というような人生の重大事に臨めば、それなりのリスクの想定をすることはあるでしょう。
けれど、「まあ、何とかなるだろう」と考え、それ以上深く考察することはしません。
そんなふうにたかをくくっているために、実際に大きな問題が生じた時、どうにもならなくなってしまいます。
つまり、ものごとを「なんとかなるだろう」と甘く考えてしまうのが、痛い目にあう人の特徴ということになるでしょう。
2.自信過剰
自己評価が不当に高いというのも、痛い目にあう人の特徴の一つです。
先ほどの独立起業の例で言うと、他の人から見ると、
「あの人の能力では、とても成功しそうにない」と思えるような無謀なチャレンジを、
「自分ならきっとうまくいく」と信じて行うために、結果として失敗してしまいます。
この場合は、リスクの想定をしたとしても、「自分の能力や経験があれば、
きっとそのリスクを克服することができる」と考えます。
つまり、どんなにリスクを想定しても、過剰な自信が災いして、冷静で有効的な管理ができません。
こちらは、前項のケースとは違い「なんとかなるだろう」ではなく、
「自分なら何とかできる」と考えるわけです。
そして、その過剰な自信のために痛い目にあってしまうというわけです。
3.問題を先送りにする
何か問題が起こった時は、できるだけ早くそれに対処し、解決すべきでしょう。
ほとんどの問題は、放っておくと事態がより悪化してしまうものだからです。
痛い目にあう人は、問題が起こったとき、そうした迅速な対応をすることができません。
腰が引けてしまったり、危機意識が希薄だったりと、理由はいろいろありますが、
いずれのケースでも、問題を先送りにしてしまいます。
いわゆる「事なかれ主義」もこれに含まれますが、問題を隠蔽するなどして先送りにし、
時間がたつうちに問題がどんどん大きくなってしまい、結果、痛い目をみることになるわけです。
4.調子にのって「イケイケ」になりやすい
独立起業して始めたビジネスがたまたまうまくいったとしましょう。
一応の成功は収められたわけですが、その好調さがいつまでも続くという保証はどこにもありません。
チャレンジ精神を持つことは大切ですが、起業家には慎重さも不可欠です。
しかし、痛い目にあってしまう人には、そうした慎重さが欠如しています。
仕事に限らず、現状がうまくいってると調子に乗って「イケイケ」になってしまうため、
目の前に空いている大きな落とし穴に気づきません。
そのため、調子に乗ったまま、その穴に落ちてしまいます。
調子の良いギャンブラーが調子に乗りすぎて痛い目にあうのは、その好例と言っていいでしょう。
痛い目にあう人の特徴を4種類、お話ししました。
この4つの特徴は、つまり、「これを避ければ、痛い目にあうリスクを小さくできる」という項目になります。
痛い目にあわないための参考になさってください。