もともとはネットスラングとして登場した「メンヘラ」という言葉が、広く一般的に使われるようになってかなり経ちます。
ごく簡単に定義をすれば「心の病んだ自己中心的な人」ということになるでしょう。
では、メンヘラな人には具体的にどんな特徴があるのか、見ていきましょう。
1.情緒不安定で、ヒステリックになりがち
メンヘラな人の心理的特徴で、もっとも顕著なのが、情緒が安定しないということでしょう。
気持ちがいつも揺れ動き、感情が不安定になりがちです。
喜怒哀楽の表現も激しく、「つい今しがたまで、楽しそうにはしゃいでいたのに、急にふさぎ込んでしまった」というような激しい変化を、日常的に見せます。
特に「怒り、悲しみ、くやしさ」などの感情が激化しやすい傾向が強く、人前でよく泣きます。
そうしたネガティブな感情が高まったあげく、ヒステリー状態になってしまうことも少なくありません。
2.自分に関する「かわいそうな話」をしたがる
メンヘラはいわば「極端なかまってちゃん」です。
世界は自分中心に回っていると信じていますから、人から注目を集めることに異常に執着します。
そのため、人との会話も自分の話中心になります。
不満や不平、グチを口にすることが大変多いという特徴もありますが、それよりも大きな特徴が、「自分に関するかわいそうな話をしたがる」ということでしょう。
「子どものころ、親から虐待された」とか、「ひどいいじめを受けた」といった、普通なら人には話しにくいような内容のことを、平気で披露します。
そこには「こんなかわいそうな私を愛して」という心理が隠されています。
3.自殺をほのめかしたり、自傷行為をすることも
その「かまってちゃん傾向」がさらに進むと、自殺をほのめかしたり、自傷行為をしてしまうこともあります。
ここまでくると、「究極のかまってちゃん」と言うことになるでしょう。
自傷行為の傷跡を、わざと人に見せようとすることもあります。
そこまでいかなくても、「死にたい」というようなセリフを、簡単に口にするケースが少なくありません。
はっきり「死」という言葉を使わずに、何となく自殺の意思をほのめかすケースもあります。
いずれも、人から同情してもらいたいというかまってちゃん心理によるもので、実際には自殺願望はそれほど強くないケースがほとんどです。
4.常に「悪いの他者」
何があっても、自分の非を認めないというのもメンヘラな人の特徴の一つでしょう。
例えば、寝坊して約束に遅刻したとしても、悪いのは自分でないと主張します。
「前夜、よく眠れなかったから、寝過ごした。
眠れなかった原因は友達の長電話だ。
その友達こそが私を遅刻させた張本人だ」という主張の仕方をします。
あたかも自分が被害者のように話をすり替えてしまうところに、メンヘラな人の際立った特徴があると言っていいでしょう。
あくまでも「悪いのは他者」なのですから、反省するということはありえません。
5.レスポンスが遅いと異常に怒る
究極の自己中、究極のかまってちゃんなのですから、自分の思い通りにならないと当然不愉快になり、相手に怒りをぶつけます。
怒る原因は無数にあると言っていいでしょうが、特に多いのが「レスポンスの遅れ」です。
自分からメールなどを送信したとき、相手からのレスポンスが少しでも遅くなるとそれに怒り、「なぜレスしてこないのか」と相手を強く責めるのです。
相手によっては強く出られないこともありますが、その場合は「どうして返信してくれないの?」と淋しそうなアピールをして、かまってもらおうとします。
いかがでしょうか。
「メンヘラ」という言葉が一般的になったのと同様、「メンヘラな人」自体が、
「決して特殊ではない、どこにもいるある種のパーソナリティ」というニュアンスを持つようになったと言っていいでしょう。
上記のような特徴を持った人が、あなたの身近にもいるかもしれません。