「頭でっかち」という言葉には2つの用いられ方があります。
見た目に、体に比べて頭部の比率が大きな人を指す場合と、比喩的に用いられる場合です。
ここでは、後者、つまり見た目の頭の大きさではなく、
頭脳にばかり頼る比喩的な意味での「頭でっかちな人」に注目し、どんな特徴があるのご紹介します。
1.自信家で人のことを卑下する
頭でっかちな人は、「自分は頭がいい」という自覚がはっきりとあり、「そんな自分が誇らしい」と感じています。
自尊心が、ふつうの人よりも強いのです。
実際に知識量も多く、考える能力に優れているため、
人からも「頭がいい人」という評価をされることが多いと考えていいでしょう。
自己評価も他者からの評価も高いため、当然、自信家になります。
「自分はほかの人よりも優れた頭脳を持っている」という自負を持っていますから、
どうしても周囲の人間を見下してしまいます。
周りの人間が愚かに見えて仕方ありません。
ですから、話をしていると、上から目線になりがちで、
人からは、「確かに頭はいいけど、嫌な人間」と思われがちです。
人からそう思われ、指摘されたとしても、本人はなんとも感じません。
「愚かな人間の間違った評価」と受け取るからです。
「頭はいいけれど」という前半の評価が、頭でっかちな人にとっての「正当な評価」です。
2.言行不一致が多い
理念や理想を、理論的に語りたがるのが、頭でっかちな人の思考の特徴です。
ですから、崇高な理念や立派なこと、人が感心するようなことを口にします。
人に「人間はこうすべき」というようなことを教え諭すこともめずらしくありません。
ところが、それを自分では実践しないことが少なくないのです。
高すぎる理念なために、実行が困難というケースもありますが、
「頭でっかちなために実践できない」というケースも多く見られます。
頭でっかちな人はとにかくよく考えます。
ですから、例えば、新しいことを提案して、人にその提案を勧めた場合、
「自分で実行した時に想定されるリスク」についても、深く考察します。
リスクを考察すればするほど人間は慎重にならざるをえません。
失敗を恐れて臆病になるわけです。
そして、「そんなリスクがあるなら、実行しない方が安全だろう」と結論し、「口だけ」で終わってしまいます。
3.会話が一方的になりがち
頭でっかちな人は一人で考えることが得意なだけでなく、弁も立ちます。
頭の回転が速いので、しゃべるスピードも速く、ぺらぺら、持論やうんちくなどを語るのです。
しかし、人の話を聞くことは得意ではありません。
自分の話を人に聞かせるのは大好きですが、「自分よりも劣っている人」の話には、ほとんど興味がないのです。
ですから、相手の話に耳を傾けようとはせず、自分の話ばかりをしたがります。
その結果、人とコミュニケーションをとる時、話が一方通行になってしまうのが、
頭でっかちな人の会話の特徴ということになるでしょう。
4.知識欲が強く、向学心がある
これまでの3つは、マイナス面の特徴でしたが、最後に1つ、プラス面の特徴を紹介しておきましょう。
それは、「知識欲が強い」ということです。
頭でっかちな人は、考えることが好きなだけでなく、知識を増やすことも大好きです。
ですから、常に広い分野に目を配り、高いアンテナを立てて、新しい知識や情報を得ようとします。
本を読むことも大好きですし、あらゆるツールを通じて知識量を増やしていきます。
人から言われなくても、自分からそのように勉強するのですから、
頭でっかちな人には「向学心がある」という特徴もあります。
頭でっかちな人の特徴を4つ紹介しました。
もう1つ付け加えると、「自覚がない」という特徴もあります。
自分で自分のことを「頭でっかち」とは思っていないのです。
ですから、自分では気がつかないうちに、人から「頭でっかちな人」と思われ、
敬遠されてしまうケースが少なくありません。
自分にあてはまる項目はないか、チェックしてみてはいかがでしょうか。