その言動によって、人を「がまんできない」と思わせるほど不快にする人のことを、
「鼻持ちならぬ人」と称します。
もともとは「臭くて耐えられない」という意味の言葉ですが、
そんな鼻持ちならぬ人にはどんな特徴があるのかご紹介しましょう。
1.自慢話ばかりする
話をしている相手を不快にする話の内容でもっとも多いのが「自慢話」でしょう。
人の自慢話ほど、聞いていて楽しくないものはありません。
とはいえ、人間誰しも自慢話をすることはあります。
ですから、たまにする分には問題ありませんが、「口を開けば自慢話」というレベルになると、
これはもう鼻持ちならぬ人と言わざるを得ないでしょう。
お金のある人は金銭的な自慢をし、容姿に自信のある人はそれを自慢し、学歴の高い人は学歴自慢をします。
ふつうの人は、そうした自分の強みに関しては、
たとえ人から指摘されても「そんなことはないですよ」と謙遜して見せるものですが、鼻持ちならぬ人は、自ら進んで自慢話を始めます。
また、「こんなセレブな人とつきあっている」という自慢をするケースも少なくありません。
自分ではなく知り合いや友達のことを自慢することで、「そんな人とつきあっている自分」を、実は自慢しているわけです。
そうした話ばかりを聞かされては、不愉快になるのは当然でしょう。
2.相手によって態度を激変させる
鼻持ちならぬ人には、「人に対して上から目線で見下す」という特徴もあります。
相手をバカにしたり、相手が嫌がるような嫌味や皮肉をわざと言って不快にさせたり、
まるで相手が自分の子分ででもあるかのように扱うのです。
では、誰に対してもそうかというと、けっしてそうではありません。
上から目線で見下すのは、相手が自分よりも立場などが下の人、力の弱い人の場合限定です。
逆に、相手が自分よりも地位が上だったり、力が勝っていると判断した場合は、人が変わったようにこびへつらいます。
例えば、部下にはいつでも高飛車で高圧的な態度をするクセに、
相手が上司だとごきげん取りに徹し、ゴマばかりする人がいるでしょう。
人が変わったように上司にゴマをするシーンに接すれば、部下は「見るに堪えない」と感じるに違いありません。
つまり、下には強く、上には弱く、相手によってその態度や接し方が、
まるで人が変わったように激変するというのが、鼻持ちならぬ人の特徴です。
3.人の悪口、陰口が大好き
自慢話同様、人を不快にさせる話題が、人の悪口や陰口でしょう。
その場にいない人のうわさ話というものは、どうしても良くない内容のものになりがちです。
「あの人は素晴らしい」という話にはなりにくく、「あの人にはこういう欠点や嫌なところがある」という話になってしまうのが、
うわさ話と考えていいでしょう。
そんな話ばかりするというのも、鼻持ちならぬ人の特徴の一つです。
こういう人は、誰に対しても、その場にいない人の悪口を言うにちがいありません。
ですから、人のうわさ話を聞かされる人は、
「自分もきっと、いないところで同じようなことを言われているのだろう」と容易に想像できます。
そのため「こんな人とは関わりたくない。
会話することに耐えられない」と思うほど、不快な気持ちになってしまいます。
4.自分の価値観を人に押しつける
鼻持ちならぬ人は自信家で、過剰に高い自己評価をするというところがあります。
要するに「自信満々」なのですが、それが自慢話につながると同時に、価値観を人に押しつけようとする言動にもつながります。
人それぞれに価値観は違うのですから、それぞれの考え方や生き方をすればいいはずです。
しかし、自信満々なために「あなたも自分と同じようにしなさい」と、相手に無理強いしようとします。
価値観を押しつけることによって、相手を精神的に自分に従属させようとするのが、
鼻持ちならぬ人の心理的特徴ということになるでしょう。
人をこれ以上ないほど不快にさせる鼻持ちならぬ人について、どんな特徴があるのか見てきました。
身近にそういう人がいるという人は、その人のことを知るための参考になさってください。
また、自分では気づかないうちに人からそう思われているというケースも少なくありません。
当てはまる項目がないかチェックしてみてはいかがでしょうか。