IQテストは人間の知能を測る上で、ひとつの目安に過ぎません。
しかし、何の参考にもならないかと言えば、これもまた言いすぎです。
「ウェクスラー式」という測定基準の場合、正常範囲は70-130とされますが、80ほどの人と120ほどの人でかなりの違いがあるのは、接してみれば誰でも分かるところでしょう。
【特徴・方法】
1.論理的な思考ができない
「動物はかわいいから、大事にするのが良い」といった発言が多いのも、IQの低い人の特徴です。
動物を大事にすることは良いとしても「かわいいから大事にする」というのでは「それでは、かわいくないものは大事にしなくても良いのか?」という疑問が生じます。
例えば自分の友人がかわいくなくても、別の理由で大事にするはずですね。
IQの高い人であれば、「動物も生命であり、苦痛なども感じる能力があるのだから、一定の配慮が必要であろう」など、論理的な考えをするところですね。
2.人に言われたこと、メディアなどで言われていることを、信じ込みやすい
IQの低い人は、「信じ込みやすい」という特徴があります。
例えばテレビCMで「今世界で一番売れている掃除機が、コレです」などというものを見たとします。
こうしたとき、IQが一定以上ある人は「本当か?」とか、「売れているのが本当だとしても、良いものかどうかは別じゃないの?」などと疑いを持ちます。
ところがIQの低い人は「じゃあこの掃除機が一番良いんだな」などと簡単に信じてしまいます。
家族や部下、雇っているアルバイトさんなどにこういう傾向があるケースでは、誰かに騙されたりしないよう注意が必要です。
3.目先のことにとらわれやすい
IQの高い人では、傾向としては学歴や職歴も高くなるものです。
そのプロセスにおいては「目の前にある受験はつらいが、それをクリアしたほうが後々ラクになる」とか、「仕事の面接を受けるのは面倒でもあるが、そこを我慢してこそ、良い生活が手に入る」などの考えがあります。
つまり目先のことではなく先々を見通す力があるわけですね。
IQが中程度の人でも、こうしたことは当然考えるものでしょう。
ところがIQの低い人では、「勉強は面倒だからしたくない」「仕事の面接は面倒だから数日後に考えればいい」など、目先の安楽さなどにとらわれてしまいます。
4.文章を読みあげるのが遅い
IQの低い人で、比較的直ぐ分かる特徴がこれです。
「文章を読みあげる」という行為は、今実際に注視している文字のみを読むのではなく、チラチラと先を見ながら行う必要があります。
また、文章がどのように進んでいくかある程度予想する能力も求められます。
一般的な人は無意識にこれを行っています。
IQの低い人では、「文章」「を」「読み」「あげる」「という」と言った風に、途切れ途切れのような読み方をすることがあります。
※IQと異なる、言語関連の障がいなどがあることも、もちろん考えられます。
5.短絡的に悪いことをすることがある
残念なデータでもありますが、IQと犯罪率には非常に高い関連があります。
これは心理研究者や警察関係者などにとっては、常識です。
IQの高い人でも、高度な詐欺をはたらくなどのケースはありますが、「思わず人を殴ってしまう」とか「なんとなく雑誌を盗んでしまった」といったことは、やはり一定のIQを持つ人にはまず見られないことです。
6.騙されやすい
IQが低い人は、物事を疑いにくい性質があります。
「信じ込みやすい」とも関連しますが、それこそIQの高い人が仕掛けた詐欺行為などに簡単に引っかかってしまうこともあります。
「今からあなたに○○万円を振り込みます」などの、「は?こんなの一体誰が引っかかるんだ?」というような詐欺メールもありますね。
あれらは、ごく一部の低IQな人や、高齢者を狙っているのです。
「実は俺は結構貯金があってね」などと安直に口説いてくる男性がいても、大体の女性は「本当?」とか「嘘っぽーい」、「本当だとしても、だからといって、別にあなたとは付き合わないよ」などと思うものですね。
しかし、低IQな女性は「そうなんだ」だとか、本当に信じて付いてきてしまう場合があります。
これを狙う悪辣な男性もいますので、低IQな親族などがいる場合は、注意が必要です。
7.特定のことに関しては能力が高いケースがある
IQは「おおよそ」の知能を測定する尺度ですが、IQの低い人があらゆる能力において他より低い、と示すわけではありません。
特定の職業や学問などに上手くマッチすれば、非常に高い能力を発揮することもあるのがIQの低い人です。
いわゆる「一芸に秀でる」人では、必ずしもIQが高くない場合もあります。
低IQな人は、もちろん、何ら悪いわけではありません。
心理検査を行う以上、どうしても低IQな人も高IQな人も現れてしまう、というだけの話でもあります。
しかし、低IQな人は、世の中の色々なリスクを避けにくかったり、他人に利用されてしまったり、学校などでいじめに遭ってしまったりと、不幸なことに巻き込まれやすい面もあります。
「知能などどうでも良い」という考えも大事ですが、同時に家族などが適切に見守ってあげることも必要です。
当然ながら、立派に仕事をし、家庭などを持てる低IQの人も山ほどいますので、そうした人に知能面の話で過干渉する必要はありません。