首を横に振るという表現は、日常的によく使われます。
実際に首を左右に振るように動かす場合もありますし、
実際の動作として首を横に振らなくても、その人の心の状態をそう表現することもあります。
ここでは、首を横に振る人について、
どんな特徴があるのか心理面に注目して見ていくことにしましょう。
1.相手の提案や依頼を拒否している
「首を横に振る」という表現を聞いた時に、多くの人が思い浮かべる心理は「拒否や否定の表明」ということでしょう。
例えば、会社で部下が上司に、仕事に関することで「こうしたらどうでしょうか」という具申をしたとします。
その際、上司がその具申に対し、否定的な反応を示した時に、「上司は首を横に振った」と表現するわけです。
また、例えば同僚に仕事を手伝ってほしいと頼んだ時、
同僚が「NO」と答えた場合にも、「彼は首を横に振った」と言います。
つまり、首を横に振る人には、相手の意見や提案を否定したり、
相手からの依頼を拒否しているという心理があります。
さらに言えば、そういう自分の気持ちを相手に表明しようとしているのが、
首を横に振る人の心理的特徴ということになるでしょう。
2.相手の言動にあきれている
「あきれている」というのも、首を横に振る人の心理的特徴の一つを言うことができるでしょう。
目の前にいる人が、常識外れのことを行ったり、
普通の人が口にしないようなセリフを吐いた時、首を横に振って見せる人がいます。
その場合は、その相手を否定しているというわけではなく、
「そんなことは人としてありえない」とあきれていると考えていいでしょう。
開いた口がふさがらないという表現をすることもありますが、相手に対して、
そのあまりにもひどい言動に、発するべき言葉も見つからないような心理状態になると、
人は首を横に振って、あきれていることを相手に伝えようとすることがあります。
「処置なし」とか、「お手上げ」という心理が、首を横に振って見せるという行為を生むと考えることができるでしょう。
3.自分に腹を立てている
首を横に振るというのは、多くの場合、人との関係性の上に生まれる動作であり、心理です。
しかし、自分一人でいるにもかかわらず、首を横に振るということも少なくありません。
例えば、一人でデスクワークをしている人が、パソコンで作業をしている時に、首を横に振るということがあるでしょう。
まったく人と関わっていない仕事なのに、どうしてその人は首を横に振ったのか。
それは、自分で自分に腹を立てたりあきれたりしたからです。
仕事や作業、勉強などをしている最中に、考えられないようなミスをして、
それに気づいた時、人は自分の不注意さにあきれ、
腹を立てて、その結果、首を横に振るという動作をすることがあります。
自分のダメさ加減にあきれはて、その結果、ダメな自分を拒否しようとする心理が生じたと考えていいでしょう。
4.相手に注意をうながす
こういうシーンを思い浮かべてみてください。
公園で母親が小さな子どもを遊ばせているとしましょう。
その子は活発な子で、冒険心も強く、大人から見ると危険な場所に行こうとしたり、
危険な使い方で遊具で遊ぼうとしているとします。
子どもに危険が迫っていることを察知した母親が、
「ダメダメ、そんなことはしちゃダメ」とか「そんなところに行っちゃダメ」と言いながら、
首を横に振るというシーンを見ることがあるでしょう。
つまり、人は相手に注意をうながすときに、
「それをやってはだめだ」という意志を伝えるために首を横に振るということがあります。
上司が部下に、「こんな仕事のやり方ではだめだ」と説教をする時などにも、
同じように首を横に振ることがありますが、この場合も、相手に注意を喚起していると考えていいでしょう。
相手に注意をうながそうとしているというのが、首を横に振る人の心理的特徴の一つです。
どんな時に人間は首を横に振るのかを知るために、
首を横に振る人の心理的特徴を紹介しました。
首を横に振る人の気持ちを理解するための参考になさってください。