自分を大切に思い、自分を肯定する意識が自尊心ですが、自尊心が高い人もいれば、低い人もいます。
ここでは自尊心が低いという自覚のある人や、今より高い自尊心を持ちたいと思っている人のために、
自尊心を高めるための方法をご紹介しましょう。
1.徹底的にプラスの自己分析をする
自己肯定意識を高めるためには、自分の長所や強みを知ることが一番効果的です。
オススメしたい方法は、「自己分析」です。
ふつう、自己分析は、自分の姿を客観的に把握するために、さまざまな面から自分の実像を浮き彫りにしようとします。
今回はオススメするのは、「徹底的にプラス面だけを分析する」というやり方です。
簡単に言えば「自分の良いところ探し」です。
自分の性格だけでなく、これまでの人生経験、行動パターンや最近の出来事などから、「プラス」と判断できることを、できるだけたくさんピックアップしてみましょう。
「人からほめられたちょっとしたこと」でもかまいません。
とにかく、思いつく限り、できるだけたくさん挙げるのです。
ポイントは、文字に起こしてみること。
メモ書き程度でかまいませんから、必ず目に見える形で、「自分の良いところ」を並べてみてください。
そして、それをチェックして、自分を評価します。
「これだけの長所や美点がある」という自己認識ができれば、それが自尊心につながるのです。
2.他人ではなく「昨日の自分」と比較する
自尊心の低い人のありがちなのが、「すぐに人と自分を比較してしまう」ということではないでしょうか。
比較するだけでなく、多くの場合、「人の方が自分よりも優れている」という認識を持つために、高い自尊心を持つことができなくなってしまいます。
人との比較は、自尊心を高めるためにはマイナスにしかなりません。
自分と比較すべきなのは、実は自分自身です。
ぜひとも「昨日の自分」と今の自分を比較する習慣を持ってください。
今の自分が昨日より1ミリでも成長できていることを確認できれば、自己肯定意識は自然に高まるのです。
3.小さな目標を設定して、確実にクリアしていく
「昨日の自分よりも、少しは成長できた」という実感を得るために有効なのが、具体的な目標設定です。
仕事でも勉強でも、あるいは趣味や家事、生活習慣に関することでもかまいません。
何か具体的な目標を自分で決めて、それをクリアする努力をしてみましょう。
例えば「朝、目覚ましが鳴ったら、ぐずぐずしないですぐに起きる」とか、
「始業時間の15分前までに出勤する」等、ごく日常的なことでも良いでしょう。
ポイントは、「小さな目標」にすること。
それを着実にクリアすることで、「やればできる自分」を認識します。
そして、最初の自己分析同様、これもぜひ、文字にして「できたこと」を記録していきましょう。
「これだけできた」ということを目で見て確認することで、自己肯定意識が確実に高まるのです。
4.利他的な行いをする
言うまでもありませんが、人間は常に他者と関わりながら生きています。
そして、他者に対しての自分の行いによって、不断の自己評価をしているものです。
この自己評価はほとんどの場合、無意識のうちに行われますが、その結果が自尊心の高低に影響を及ぼします。
つまり、人に対して良いことを行えば行うほど自尊心が高まるのが、人間というものです。
ですから、自尊心を高めたいと思うなら、ぜひ、意識的に人に対して良い行いをしてください。
誰でも経験があるでしょう。
人に何か良いことをしてあげると、気持ちが良いものです。
その気持ちの良さが、良い自己評価につながるのです。
特別なことでなくても、例えば、「人にやさしい言葉をかける」といった小さなことでかまいません。
とにかく「人のためになること、人が喜ぶこと」を意識して、それを実行しましょう。
自尊心を向上させるための具体的な方法を、ここでは4種類、紹介してきました。
難しいものは一つもないはず。
誰でも今すぐできる方法ですから、ぜひ参考にして、実践してください。