何をするにもていねいにしないと気がすまない人もいれば、いいかげんにすませてしまう人もいます。
ここでは、何ごとも雑にすませてしまう人に注目し、どんな特徴があるのか、
主に心理面の特徴を紹介しましょう。
1.自分に甘い
雑な人は「合格点」をかなり低く設定しています。
仕事をするにしても、ふつうの人なら70点か60点を仕事の合格LINEに設定するものですが、
雑な人はそれよりもずっと低く設定します。
例えば、40点ぐらいの仕事ができれば「これでOK」と考えます。
そうした雑な仕事をすれば、人に迷惑がかかることもあるでしょう。
人に迷惑をかけても、雑な人は「いちおう仕事はやったんだから、それでいい」と考えるのです。
仕事に限ったことではありません。
例えば家族のために料理を作るとしましょう。
その際、雑な人は雑に料理をしますから、30点か40点程度の料理になってしまうことが少なくありません。
それでは家族を満足させることはできませんが、雑な人は「ちゃんと料理が仕上がったのだから、これでOK」というように、
自分に合格点を与えてしまいます。
雑な人がいつまでたっても雑なのはそのためと考えていいでしょう。
自分に対して非常に甘いために、雑なことをして人に迷惑をかけても、
「まあ、いいや」ですませてしまうのが、雑な人の特徴です。
2.せっかちな性格
気が短くせっかちな性格の人は、仕事や作業などがどうしても雑になってしまう傾向があります。
せっかちな人は何をするにもスピードを最重要視します。
一つの仕事をする場合、「この仕事を一刻も早く完了させたい」ということばかり考えて仕事を進めるのです。
そのような意識を持って仕事をすれば、雑になってしまうことは避けられません。
ふつうの人は、スピードを考えながらも、同時に精度にも気を配るものでしょう。
しかし、せっかちな人は精度はほとんど無視して「とにかく早く」と考えるために雑な仕事になってしまうわけです。
料理の例で言えば、早く料理を仕上げたいと思うために、味見を省略したり、
調味料の量もいい加減な目分量になってしまい、結果として雑な料理が仕上がるのが、雑な人の特徴ということになるでしょう。
せっかちでスピードを重視しすぎるために、完成度が低くなるわけです。
字が汚いというのが雑な人の共通点の一つですが、その原因の多くはせっかちな性格にあります。
3.めんどくさがり
雑な人の部屋は雑然としています。
会社のデスクも同様です。
あるいは、身だしなみがいいかげんだったりするのも、雑な人の共通点と言っていいでしょう。
どうしてそういうことになってしまうのか。
前項で紹介した「せっかちな性格」が災いして、万事が雑になるというケースもありますが、
「めんどくさがり」という性格が原因になっているケースも少なくありません。
別にせっかちでスピード重視をしたためにそうなったのではなく、「掃除や整理整頓するのはめんどくさい。
身だしなみに気を使うのもめんどくさい」という意識があるため、万事が雑になってしまうというケースです。
4.鈍感
鈍感というのも、雑な人の心理的特徴の一つと言っていいでしょう。
敏感な人、神経質な人は、もし自分が雑な仕事や作業をすれば、それが気になってしまうものです。
部屋の中が整理されていなく、雑然としているのを見れば、それが気になり掃除をするのが、敏感な人、神経質な人でしょう。
雑な人はちがいます。
部屋がどんなに汚くても、あるいは身だしなみが乱れていたとしても、それが気になりません。
気にならないから、改めようとはしないのです。
人から「もっと丁寧にした方がいい」と言われても、雑な状態が気にならないのですから、改善のしようがないでしょう。
鈍感なために雑であり続けるというのが、雑な人の特徴です。
何をするにもいいかげんにすませてしまう雑な人について、主な心理的特徴を4種類紹介しました。
よほど強い自覚と意志を持たなければ、雑な性格を改善するのはむずかしいということがおわかりいただけたでしょうか。