その育った家庭環境や状況によって人間の性格が違ってくることは間違いないでしょう。
「長男タイプ」とか「次男タイプ」「一人っ子タイプ」というように性格分けされるのはそのためです。
ここでは、「長男」にスポットライトを当てて、その性格的特徴を紹介しましょう。
1.プライドが高く「優位性」を強く意識する
長男の多くは両親や祖父母などからちやほやされて育ちます。
一人っ子とその点では同じですが、一人っ子と違って、弟や妹との関係性を意識しながら育ったところが、長男の最大の特徴です。
では、そこからどんな性格が形成されるのか。
それは「プライドの高さ」と「自己優位性への強い意識」です。
同じようにちやほやされて育っても、一人子は常に自分一人ですから、こうした性格は形成されにくい傾向があります。
その点、長男は「おにいちゃん」として親から重用され、また、弟や妹よりも常に優位に立って育ちますから、大人になってからもその意識を強く持つのです。
そのため、人からの扱われ方を気にし、扱いが悪いと不満に感じる性格になりやすいのです。
2.面倒見がよく、人の世話をするのが好き
「おにいちゃん」として、弟や妹の面倒を見ることを義務づけられ、それを経験して育ちましたから、自然に人の面倒見がよくなります。
世話好きで、人から何か相談されると、人一倍親身になって相談に応じます。
相談されなくても、悩みを持っていそうな人を敏感にキャッチし、自分の方から「何かあったの?」と声をかけるような気配りもできます。
そのため後輩から慕われ、頼りにされることが多いのが長男です。
ただし、前項で紹介した「自己優位性意識」がそこに働くこともあり、その場合は「説教好き」という好もしくない性格に結びつくことも少なくありません。
3.責任感が強く、リーダーシップがある
強い責任感を持っているのも、長男の性格の特徴です。
兄弟の長として、何かあれば「お兄ちゃんなんだからしっかりしなさい」と親から諭されて育ったためと考えていいでしょう。
同じ理由で、リーダーシップがあるという性格も、長男共通のものです。
ただし、強いリーダーシップでぐいぐい引っ張っていくというよりも、状況を勘案しながら堅実に前進していくという熟慮型、慎重派のリーダーということができるでしょう。
長男には慎重な性格の人が多いために、そういうタイプのリーダーシップになるわけです。
したがって、冒険は好まず、常にリスクを考慮しながら慎重に判断します。
4.おっとりしたお人よし
長男は基本的に性善説に立ったお人よしです。
次男や末っ子のように、兄弟間で切磋琢磨し鍛えられるという経験をしていません。
常に自分が上にいるわけですから、人と争って力で人を凌駕しようという意識をもっていないのです。
そのため、どうしてもおっとりした性格になり、闘争心に欠けるところがあります。
また、性善説に立ってしまうため、人に騙されやすいというマイナス面も持っていると考えていいでしょう。
5.マザコン度が高い
「男性はほぼ100%マザコン」ということがよく言われます。
100%と言えるかどうかはともかく、男性の多くが少なからずマザコン傾向を持っていることは間違いがないでしょう。
中でも、長男はマザコン度が高い性格を持っています。
というのも、母親を一人占めした経験と、「ライバル」があとから現れた経験をもっているからです。
一人っ子は、「一人占め」の経験しかしていません。
その点、長男はその経験に加えて、弟や妹とお母さんを取り合ったという経験も持っているのです。
そのため、余計に「お母さんを独占したい」という気持ちを強く持ち、それがマザコン度の高さにつながるのです。
今回は代表的な長男の性格についてお話ししてきました。
長男として育った人と上手な人間関係を作る際の参考になさってください。
また、ご自身が長男という方はセルフチェックしてみてはどうでしょうか。