人間の厄介なところは、感情が常に伴う生き物であるということでしょう。
感情があるからこそ良いこともありますが、その反対が存在するのも確かです。
そんな感情から自分を開放してあげるためにはどんな手段があるのか、見ていきましょう。
1.人と自分を分けて考える
自分の感情を捨て去る方法のひとつとして大切なことは「自分は自分、人は人」と自分の領域と他人の領域を意識してきちんと分けることです。
人は「人」という文字が語っているように、それぞれが助け合って生きなければ成り立ちません。
しかし、そこにいつも必要以上の感情が入り込むと厄介なことになるのも確かです。
つまり、この状態では自分の感情は捨てきれていないことになります。
これを断ち切るためには、他人を羨んだり、他人と比較して自分の価値を下げたりするという、感情が伴うことによる弊害を最大限取り払わなくてはなりません。
そのためには、常に”他人と自分は全く異なる生き物なのだ”と強い意識をもって生活することが大切です。
「人は生まれた時点から全員100%異なる人生を歩む、だから違って当たり前」という意識を前提としてもつことで自分の感情から解放されることでしょう。
2.自分に常に焦点を当てる
感情に左右される人生を送る人は、生きる上でかなり損をしていると考えると生きやすくなるでしょう。
”これは、無意識のうちに自分の中で他人の行動や意見に焦点が当たりすぎているがゆえに、自分を失い感情が不安定になってしまいます。
このような感情を捨てるためには、自分をリセットし他人に意識を必要以上に向けない訓練をすることが大切です。
言い換えると、自分にだけ焦点を向ける癖をつけるようにすることです。
人は、自分のことに必死になっている状態のときには他人の言動に目を向けている暇さえなくなります。
そうなると、自分向上のために日々を過ごしていることが習慣化され、無駄な感情は自然と浄化され捨てられていくことでしょう。
3.他人を憐れむ心を養う
人が自分の感情を捨てきれず、いつまでも引きずるのは、自分に対しての同情心が潜在的に存在していると考えることができます。
よって、この潜在的感情を取り払うためには、他人に対して常に憐れむ心を養うことがひとつの手段となります。
他人を憐れむ心を養うと、自分の中に常に存在していた嫌な感情や苦しい感情から解放される効果が高まります。
これは前述の「2.自分に常に焦点を当てる」とは反対のように見えますが、そうではありません。
あくまでも焦点は常に自分に向いて日々生活しますが、少しでも必要のない感情が出てきたときには、他人を憐れむ心をもち、人に優しくなるように自分を律するというのが感情浄化にはプラスに働くということです。
4.人間はいつか死ぬことを意識する
これは究極の感情を捨て去る方法です。
私たち人間は長寿社会に突入し寿命が延びているとはいえ、命はいつか必ず尽きるのです。
これを意識して生活するだけで感情に左右されることはなくなるでしょう。
感情に左右され疲弊する生活がどれだけ無意味なものかを改めて発見することができるからです。
「この世に常はない」という事実と日々向き合うことにより、私たちの感情は捨て去られます。
人間ですから感情が日々生み出されてくるのは仕方ありませんが、これを強く意識する癖をつけるだけで、必要のない感情は浄化され取り払われることでしょう。
一喜一憂のような不安定な感情が現れたとしても、死を意識して生活することでブレない自分が作られていくことでしょう。
いかがでしたか。
「感情を捨てる」と言うのは一見冷たくも聞こえますが、これは自分をしっかり生きることにつながります。
人間は感情があるからこそ人間らしいというのも事実ですが、必要のない感情を捨て、よりよく生きるために、ぜひ上述の手段を少しずつ実行してみてはいかがでしょう。