不幸自慢する人の心理とは

最終更新日:2017年7月27日

自分はいかにつらい人生を送ってきたか、現在どんなに過酷な状況に直面してるかなど、

自分が不幸であることを自慢する人が少なくありません。

良いことを自慢するのではなく、自分にとって良くないことを人に自慢するのはなぜか、

ここでは不幸自慢をする人の特徴を、心理面に注目して見ていくことにしましょう。

1.同情されたい

ふつうの自慢をしても、人からかまってもらうことはできません。

「ああ、そう。よかったね」で終わってしまうからです。

不幸自慢は違います。

人が「自分はこんなに不幸な目にあった」とか「今現在、不幸な目にあっている」という話をすれば、

それを聞かされる人は「それは大変でしたね」とか「だいじょうぶですか?」という答えを返すことになるでしょう。

心の中ではどう思っていても、少なくても表向きには同情して見せるわけです。

不幸自慢をする人は、人からそのように同情してもらうことを期待していると考えていいでしょう。

そこには「人からかまってもらいたい」という心理が隠されています。

つまり、人に不幸を自慢げに話す人は、一種のかまってちゃんであり、その点で、めんどくさいタイプの人間ということもできるでしょう。

2.優越感に浸りたい

「私はこんなに優れている」というような自慢をする人は、そのことによって優越感に浸りたいと思っているわけです。

では、不幸自慢の場合はどうか。

一見、優越感とは逆の、劣等感を抱いているように感じられるかもしれません。

しかし、実はそうではないのです。

不幸自慢も自慢話の一種であり、心理的にはふつうの自慢と共通するところが少なくありません。

つまり、不幸自慢をする人も、ふつうの自慢をする人同様、そうした話をすることによって優越感に浸りたいと思っているのです。

例えば、「自分は何度も大きな病気をしてきた」という自慢をするとしましょう。

その場合は、「人が経験したことのないような肉体的な試練と闘い、

その都度その戦いに打ち勝ってきた自分」を自慢しているわけです。

あるいは、不運続きの人生を送ってきたという話をする場合も、

「どんな不運にも負けなかった自分」を人に認めさせようとする心理があると考えていいでしょう。

そのことによって「平凡な人生を送ってきたあなたよりも、

困難に負けない(負けなかった)自分の方が上」という優越感があります。

3.人の関心を集めたい

複数の人が話をしている時、不幸自慢をする人がいたとしましょう。

人が経験しないような不幸話をする人には、自然に注目が集まります。

不幸自慢をすると、周囲の人も目を自分に集めることができるわけです。

不幸自慢をする人は、そのことをよく知っています。

つまり、不幸自慢で人から注目を浴びたい、関心を集めたいと思っているのが、

不幸話をする人の心理的特徴の一つということになるでしょう。

その心理から、話を盛ることが少なくありません。

人からより強い関心を集めるために、不幸な経験を脚色し、おおげさな物語に仕立てて見せるのです。

4.人には関心がない

不幸自慢をする人は、自己愛が強いという特徴もありますが、そのため、人に対する関心はどうしても薄くなります。

人と会話するとき、自分の話を相手に聞いてもらおうとばかりし、相手の話を聞こうとはしません。

相手が自分の話を始めると、とたんにつまらなく感じ、「早く自分の話をしたい」と思うようになります。

また、不幸自慢を聞かされれば、人は不快な思いにもなるものですが、

不幸自慢をする人は自分以外の人に関心がないため、相手が不快に感じたり、

迷惑な思いをしていることには、まったく思いが至りません。

自己中心的で人の気持ちを考えないというのも、不幸自慢をする人の特徴と言っていいでしょう。

自分がいかに不幸であるかを自慢げに語る人について、どんな心理的特徴があるのか紹介しました。

身近にそういう人がいる方は、その人の心理を知るための参考になさってください。