仕事最優先で、仕事を生きがいにしている「仕事人間」。
日本人は仕事人間になりやすい傾向があると言われていますし、実際に「身近に仕事人間がいる」という人も少なくないでしょう。
ここでは、そんな仕事人間の代表的な特徴を紹介します。
1.「仕事ができる」と自負している
「自分は仕事ができない」と思っている人は、仕事人間にはなれません。
「仕事ができる」という自負があって初めて、「仕事こそが生きがい」「人生の目的は仕事」と感じ、仕事に打ち込むことができます。
「仕事ができる」という自己評価が、仕事に対するモチベーションを高め、その結果として、仕事人間になるということができるでしょう。
ただし、それはあくまでも自己評価にすぎず、他者からの評価が一致するとは限りません。
仕事人間の中には、本人は「仕事ができる」と思っていても、周囲はそう評価していないというケースもあります。
「あの人は、大して仕事ができないクセに、どういうわけか仕事大好き人間だ」と思われているケースも、実は少なくないのです。
2.責任感・使命感が強い
仕事人間には「責任感・使命感が強い」という特徴もあります。
与えられた仕事や自分の役割について、「これは自分一人でやり遂げるべき仕事であり、任務である」と考えます。
そのため、かなり無理をしてでも、人の力に頼らず、自分の力だけで、仕事や任務を完遂しようとします。
その結果、どうしても仕事に費やす時間が長くなってしまい、残業や休日出勤する機会が増えてしまいますが、「それは当然のこと」と考えます。
「これは自分の仕事なのだから、自分ですべてやり遂げなければならない」という使命感の強さから、そう考えるわけです。
その点で、「完璧主義者」というのも、仕事人間に見られる特徴と言っていいでしょう。
3.常に仕事のことが頭にある
仕事人間には、仕事とプライベートの「オンオフ」の切り替えができないという特徴もあります。
いわば、常に「オン」状態で、仕事のことが頭から離れることがないのです。
終業後のプライベートタイムでも、頭のどこかで仕事のことを考えていますし、休日も完全にオフになるということがありません。
休日でも、しょっちゅう仕事のスケジュール表を確認し、資料をチェックし、休日明けの仕事の段取りを考えずにはいられないのです。
そして、例えば「月曜の朝、出勤したら、あさイチでA社に電話を入れよう」などと、具体的なプランニングをします。
4.仕事を家に持ち帰ることをいとわない
頭の中でそんな段取りを考えるだけではありません。
仕事人間は、実際に仕事を家に持ち帰ります。
例えば、資料作成など、パソコンでできる仕事を家でするのですが、それは、上司からの指示に基づくものではありません。
あくまでも自主的にそうします。
家での仕事には報酬は発生しませんが、そうした、いわば「自宅でのサービス残業」を、
自らの意志で行うのが、仕事人間の特徴と言うことになるでしょう。
5.家族サービスに罪悪感を抱き、焦りを感じる
仕事人間も、家族に求められて家族サービスをすることはあります。
しかし、内心、穏やかではありません。
家族サービスしている間、「仕事よりも家族サービスを優先している自分」にうしろめたさ、罪悪感を抱いてしまいます。
「家族サービスにうつつを抜かしている自分が許せない」という心理です。
そして、「こんなことをしているよりも、仕事のことを考えなくてはいけない。
こんなことをしていてはいけない」という焦りを感じてしまいます。
そのため、家族との時間を楽しむことはできません。
仕事をしているよりも、強いストレスを感じてしまうわけです。
つまり、仕事人間は「仕事をしていたり、仕事のことを考えている間は精神的に安定するが、
それ以外の時間は不安定になる」ということができるでしょう。
仕事人間に共通する特徴について、ここでは5種類をピックアップして、説明してきました。
周囲の人から見ると、「いつも仕事の事ばかり考えていて、大変そうだな」と感じますが、
本人はむしろ、仕事と関わっている時間が、安心できる時間です。
身近にいる仕事人間のことを知るための、参考になさってください。