行灯(あんどん)というのは古来の日本の照明器具ですが、昼間にともした行灯のように役に立たない人、
ぼんやりしている人のことを「昼行灯」と呼ぶことがあります。
ここでは、そんな昼行灯な人に注目し、どんな特徴があるのか見ていくことにしましょう。
1.おとなしく目立たない
昼行灯な人のもっとも大きな特徴は「存在感がない」ということでしょう。
グループや集団の中で、ほとんど目立たないのです。
それはぼんやりした印象があるためですが、その印象を生んでいるのが、おとなしい性格ということができるでしょう。
おとなしく引っ込み思案な性格のために、自分をアピールありません。
例えば、職場のミーティングなどでも、自分から発言することはめったにありませんし、
友達のグループでおしゃべりしている時でも、聞き役に徹することがほとんどです。
昼行灯な人は、ほかの人から「いるかいないかわからない」と思われがちですが、
その存在感のなさは、おとなしく自己アピールが苦手という性格によるものです。
2.言動がゆっくり
何ごともスローであるというのも、昼行灯な人の特徴と言っていいでしょう。
もともと口数が少ないのですが、必要があって口を開くことはあります。
どうしても意見を述べることを強いられるケースもありますし、自分に関する話題になれば、自分の話をすることも当然あるでしょう。
そうした時の喋り方はゆっくりしたものです。
また、動作もゆっくりで、機敏に立ち働くというようなことはできません。
何をするにもスローペースなのですから、当然、仕事をしてもほかの人より時間がかかってしまいます。
仕事でも家事でも、何かの作業をする時でも、ゆっくりしたマイペースで行うのが、昼行灯な人の行動上の特徴です。
3.役に立たないが害もない
役に立たないのが昼行灯な人なわけですが、ほとんど人の役に立つことがない代わりに、害もないという特徴を持っています。
例えば、昼行灯な人が職場にいるとしましょう。
前項で説明した通り、すべてにスローなため、同じ仕事をするにも他の人より時間がかかってしまいます。
しかし、昼行灯な人はまじめですから、自分に与えられた仕事については、まじめに取り組み、まじめにこなします。
つまり、職場の中で、それなりに自分の役割を果たすことはするわけです。
ですから、職場内でめざましい成果を上げたり、人より優れた成績を残すことはできなくても、
人の足を引っ張るようなことはありません。
その人が組織やグループの中にいても、他の人の迷惑になることはないというのが、昼行灯な人の特徴と言っていいでしょう。
4.周囲から好かれている
昼行灯な人には、なんとなくほのぼのしたイメージがあります。
目立たないかわりに、人にぎすぎすした嫌な印象を与えることもありません。
ですから、どこか人を癒すようなところがあります。
また、時に見せる間のぬけた言動は人を和ませることもありますし、「いじられキャラ」として、
そのグループや組織の中で親しまれる存在になることもめずらしくありません。
つまり、周囲の人から意外に好かれているというのが、昼行灯な人のプラス面の特徴です。
5.いざという時に意外な力を発揮することもある
普段はそのように目だたずぼんやりしているものの、いざという時に意外に力を発揮して、周囲を驚かせることもあります。
例えば、職場で何か不測の事態が起こった時、それに動じることなく、冷静な対応をして問題を処理したりします。
ただし、それができるのは、昼行灯な人の中でもごく少数派と考えた方がいいでしょう。
ほとんどの昼行灯な人は、つねにぼんやりしたままですが、昼行灯な人の中には、
時にそうした力を発揮るすることができる人もいるということです。
「昼行灯」と呼ばれる人について、主な特徴を5種類紹介しました。
最後に紹介したようなケースもありますが、ほとんどの場合、
「昼行灯」というのはその人をあざけった意味で使われる言葉と解釈していいでしょう。
身近にそういう人がいるという方は、参考になさってください。