仕事にしても趣味にしても、より高みを目指すのは当然の欲求です。
ですがその理由は千差万別であると考えられます。
ここではそのような上昇志向が強い人の目的と特徴を考察します。
1.上達したい
恐らく一番単純な上昇するための理由がスキルアップでしょう。
上昇したいから上昇するという、至極当たり前の理由です。
基本的に大枠としてこの理由があって物事に取り組み、他の理由が付随するでしょう。
勉強をするにしても、明確に目標となるテストの点数があれど、核となる目的は勉強がより出来るようになることです。
そして逆に何を取り組むにしてもより純粋な意味での上昇志向こそが何より上昇のエネルギーになるでしょう。
しかし、一部の人にはその根本的な理由が抜け落ちている場合があります。
それが下記の2.や3.に当てはまる人の一部です。
2.金欲がある
お金や物欲のために上昇志向を持つ人は特段珍しくありません。
仕事による出世欲のうちの何割かは確実にこれでしょう。
お金とは特に大事なもので、時に何より最優先すべき存在です。
ですが、お金だけをモチベーションにした出世志向というのは少々ムラが発生します。
1.で挙げた純粋な上昇志向とはずれているからです。
勿論通常は共存し得るものですが、スキルアップという原始的な目標を疎かにすると、たいていの場合どこかで齟齬が発生します。
特にお金とは結果として生まれるものであるので、過程において不和が生まれることもあるでしょう。
3.名誉欲がある
2.と似たような話になりますが、ある意味ではお金より質が悪いです。
何故ならば人からの評価を基準としている以上、悪い言い方をすれば他人を巻き込む欲求であるからです。
代表的な悪い例は地位にふんぞり返る無能な上司のような存在です。
地位相応に優秀であれば会社の上昇にも繋がりますが、残念なことに定量評価が多い日本社会では、数字ばかりを重視して実力もないのにのし上がる人も少なくありません。
また、広義で言えば自己顕示欲にも近くなるでしょう。
最近流行りのネットで有名になる人達も、好きなことをやっているうちはいいのですが、人気を得るため、再生数を稼ぐために犯罪まがいの行為をすることもあります。
本来のより面白い動画を作るという純粋な上昇志向を見失った結果の一つでしょう。
この様に名誉欲をマイナス方面で述べましたが、名誉欲というのもまた社会では純粋な欲求であり、上達欲求を疎かにしない範囲ではモチベーションとして軽視できない大事なものであると言えるでしょう。
4.貢献の自覚ややりがい
貢献度ややりがいは1.の結果としての重要な理由になるでしょう。
目的を達成したとき、それが会社にとっていい功績となりそれが自覚できれば誰もが嬉しく感じるでしょう。
また、上達してやれることが多くなったり、自信につながればより先へのステップアップも視野に入れることが出来るでしょう。
そしてこのような形ならば3.のような欲求もとても大事です。
優秀なクリエイターは純粋な気持ちで制作に没頭するでしょうが、世の中で長期間モチベーションを維持することが出来る人はさほど多くありません。
そんな時に自分の作品を評価、コメントしてくれる人の声というのは何よりのやりがいとなります。
特に「次も期待してる」と言われれば上昇志向も付くでしょう。
応援コメントやファンが多くなれば尚更です。
ファンや会社、社会のためという考え方は、多くの場合1.のスキルアップ欲求と共存できるので重要な考え方だと言えるでしょう。
スキルを高めたいという目的こそがスキルを磨く純粋で気高い欲求と言えます。
ですが誰かのため、何かのためにスキルを身に付けるというのも時としてスキルアップの手助けになるでしょう。
上昇志向が強い人と言ってもこのように様々なタイプがいますが、建設的という意味で上昇志向というのはやはり大事な要素だと言えるでしょう。