「自分がわからない」、そう思った時はありませんか。
自分が何をしたいのか、自分はどういうキャラクターなのか。
周りを見れば皆、何かしらの意図や目的をもって行動していて、性格や行動パターンも一貫しているように見えるのに、なぜか自分はそうではありません。
そんなときに試してほしい対処法をご紹介します。
1.自分の言動を振り返る
まずは自分の今日1日の言動について、具体的に振り返ってみましょう。
1人の時間の時どのように過ごしたか、他者とどういったコミュニケーションをとったか。
さらにはそういった一つ一つの言動を、どういう意識意図をもって行っていたのかということも思い返してみることが大切です。
たった1日だけでははっきりと見えてこないため、この振り返りを数日間行ってみましょう。
ある程度の「データ」がたまったとき、見えてくるものがあります。
自分の普段の行動パターン、思考パターンにたった1つだけでも、共通点があるということに気付くはずです。
「自分はいつも失敗しないように行動しているんだな」「他者に嫌われないことを最優先にしているところがあるな」といったように、自分の根底にある漠然とした意識を、見つけ出すことができます。
それこそが「自分」の一部であると言えます。
そう考えてみると、普段は「自分がわからない」というふうに感じていても、実は自分はその根底にある意識に基づいて生きているのだ、と認識することができるようになります。
2.振り返りをふまえて行動する
先に述べた振り返りと発見をふまえて、次はよりはっきりと自分の根底にある意識意図に基づいて行動してみましょう。
具体的には、常に「こうありたい」「こうなってほしい」と考えながら過ごしてみてください。
少し疲れてしまうかもしれませんが、これは「自分」というものをより明確にするために必要なことです。
このように考えながら行動していく中で、違和感のようなものを感じる時も多々出てくるはずです。
「あれ、なんだかこれは思っていたのと違う」「これほどまでこうなりたいわけじゃなかった」といったように、完全なる理想形に対して近づいたり離れたりしている自分に気付くでしょう。
これを繰り返すことにより、結果的に自分の根底にある意識が具体的にどういったものなのか、より鮮明かつ明確に見出すことができます。
「自分はこうあるべきなんだ」と具体的に認識することで「自分がわからない」という状態からしっかりと抜け出すことができます。
3.魅力的な人を観察する
あなたの周りに、魅力的な人はいませんか。
あなた自身が「素敵だな」「良い人だな」と思える人です。
もしいるのであれば、その人を観察してみてください。
その人の仕草や言動、他者とのコミュニケーションの仕方に目を向けてみるのです。
また、そこに隠されているであろう意識意図についても自分なりに考えてみてください。
そういった目線をもってその人を観察することで「自分もこんなふうに行動したい」「この人のこういうところに共感できる、似ている部分がある」といったように、様々な発見をすることができるでしょう。
そしてそういった発見こそが「自分のあるべき姿」の要素であり、言うなれば「理想像」です。
他者の振舞いを観察したうえで自分を見つめ直すことは、自分そのものに対してのイメージをふくらませる上で欠かせない、重要なことです。
4.理想的な自分に近づく努力をする
自分とはどういう存在か、どうありたいと思っているのか、その意識やイメージが具体的に固まったら、それをもとに「自分はこういう存在になろう」という目標を立ててみて下さい。
そして、その目標に向かって努力してみてください。
単に意識をもって行動するというだけではありません。
例えばその目標を達成するために必要な知識があるならばきちんと勉強し、身に付けるべき所作があるのであればしっかりトレーニングをする。
そういった具体的な努力を続けてみてください。
このような努力をしていけば、いつの間にかきっとあなたの中から「自分がわからない」という感覚はなくなっていることでしょう。
明確なゴールがあるからこそ、今の自分というものをはっきりと知ることができます。
「今の自分」という単体だけでなく「今の自分」と「目指すべき自分」の2つあることで、比較や考察がしやすくなるからです。
「自分にはこれが足りない」「ここを直さなければならない」そういった要素の集合体がまさに「自分」と言えるのです。
ただ漠然と自分を知りたいと思っているだけでは、いつまでたっても本当の自分を見出すことはできません。
自分自身の普段の言動や意識、身近な他者の様子等、自分を知るための要素をあちこちから拾い集めることから始めていきましょう。
それらをかき集めて、最終的な自分の「理想像」を確立させることで「自分がわからない」という状態から脱することができます。