人間は3つのタイプに大別されます。
理想主義者と現実主義者、そしてそのいずれの要素も持ってるバランスの取れた中間タイプの人です。
ここでは、その中の現実主義者にスポットライトを当てて、その特徴についてご紹介します。
【特徴・方法】
1.堅実な金銭感覚
現実主義者のリアリズムがもっとも際立つのが「お金」に関する感覚と言っていいでしょう。
人間にとって「お金」ほど、リアリティのある価値基準はありません。
ですから、現実主義者は、当然その価値基準に関してシビアな感覚を持っているものです。
よく「先立つものはお金」と言われるように、人間の生活はすべてお金を前提としている、というのが現実主義者の考え方です。
ですから、お金に対しては「堅実が一番」と考えます。
投資家やギャンブラーにも現実主義者は存在しますが、その数は極めて少なく、
理想主義者の投資家やギャンブラーに比べれば、けた違いに堅実なお金の使い方をします。
2.人生に対して過度な期待はしない
「人生、たかが知れている」というのが、現実主義者の人生観です。
理想主義者が見るような「夢」とは無縁ですから、自然、自分の人生に対して過度な期待はしません。
「自分の思い通りにはいかないのが人生」「往々にして、理想と逆のことが起こるのが人生」という見方をしていますから、
「期待を裏切られてがっかり」というようなことになりにくいのです。
人に対する期待値も低いため、「見損なった」と憤慨することもありませんし、人に裏切られて泣くということも、ほとんどありえないのです。
3.常にリスクを想定する
ネガティブ思考というと、ふつうは良くない思考法と思われますが、それをすることによってリスク回避ができるというメリットもあります。
そのメリットを人生に生かしているのが、現実主義者です。
現実主義者は常に「不測の事態が起こったら、どう対処するか」を考えています。
つまり「悪いこと」を想定して、その対処法を考えるわけです。
多くの理想主義者が根拠のない楽観視をするのとは対照的に、
現実主義者は「人生にはリスクがつきもので、リスクが現実になることは日常茶飯事」という、いわば悲観的な考え方をします。
それによってリスク回避できることが少なくないのですから、
これはつまり、「結果としてプラスに作用するネガティブ思考」ということができるでしょう。
4.冒険心がなく、面白みに欠ける人生を歩む
堅実でリスク回避を常に考えるのですから、その生き方は「堅実第一」ということになります。
ということは、裏を返せば「冒険心がない」ということになるでしょう。
冒険に全く興味がないのが、現実主義者です。
これは、人から見ると「面白みに欠ける人生」になりますが、当人にとっては、決してそうではありません。
現実主義者は、そうした堅実で面白みに欠ける人生を、自分では楽しんでいることが多いものです。
5.常に自己確認をしながら前に進む
堅実に少しずつ前に進むのが現実主義者ですが、その際「常に自己確認をする」というのが、一つの特徴です。
「今、自分はどういう状況、状態にあるのか。目標の達成率はどの程度か。進むスピードはどうなのか」について、
セルフチェックをするのが、現実主義者というもの。
その自己確認をしないまま、前進するということはできません。
それゆえ、前進するスピードは落ちますが、間違いなく前に進むことができます。
6.理想主義者に対しては上から目線
現実主義者の特徴の中でも、特に際立っているのが、自分とは正反対の利生主義者に対する低い評価ででしょう。
現実主義者は夢ばかり見たがる理想主義者に対して「愚かな人間」という評価をします。
人生の現実を見ようとしないのは、幼児性の抜けない愚かな人間だと考えるのです。
つまり「彼らよりも自分の方が賢い人間だ」と考え、理想主義者に対して上から目線になるのが、現実主義者の共通点です。
現実主義者の共通点、特徴について、代表的なものを6種類紹介しました。
「あの人は現実主義者だから」という言い方には、マイナス評価のニュアンスが含まれますが、彼らのプラス面にも目を向けてみてはいかがでしょうか。
逆に、現実主義者という自覚のある人は、マイナス面についてもチェックして、自省してみることをオススメします。