「あの人は思いやりがある」と言われる人がいます。
当然、そういう人は人から高く評価され、慕われ愛されると言っていいでしょう。
誰もが思いやりのある人間でありたいものです。
今回は思いやりのある人の代表的な特徴をご紹介します。
1.人の失敗に寛容
例えば、仕事で何か大きな失敗をしたとしましょう。
その失敗のために顧客とトラブルになり、なんとかそれを自力で処理したとします。
そのことを上司に報告したとき、ふつうの上司は叱責した後、「今後、同じようなことを繰り返さないように」と注意して終わりでしょう。
それに対して、思いやりのある上司は、そのミスについての注意をしたあと、「処理するのは大変だっただろう。
おつれさま」と部下をねぎらうことができます。
ミスはミスとして、繰り返さないように指導しますが、部下の苦労を思いやることができます。
よく「罪を憎んで人を憎まず」という言い方をしますが、この言葉通り、人に対して寛容でいられるのが、思いやりのある人ということになるでしょう。
2.想像力がある
前項で、部下を思いやる上司の例を紹介しましたが、「処理するのは大変だっただろう」と思いやることができるのは、想像力があるためです。
ミスから起こったトラブルを処理する部下の姿を想像できるからこそ、そこに思いやりが生まれると考えていいでしょう。
別の例をあげておきます。
同僚と二人で残業しているとします。
その同僚は、第一子が生まれたばかり。
それを知っていれば、「早く帰って子どもの顔を見たいだろうな」と、相手の気持ちを想像することができます。
そこで「後は自分がやっておくから、早く家に帰ったら?」と声をかけてあげることができる、これが思いやりのある人です。
3.優れた観察眼を持っている
相手の様子を見て、相手の気持ちを慮ることができるのも、思いやりのある人の大きな特徴と言っていいでしょう。
例えば、いっしょにハイキングに行った人が、しんどそうにしているのを見て、「休憩しようか」と声をかけることができるのは、
「しんどそう」という相手の様子を観察する眼を持っているからです。
優れた観察眼を持っていて、敏感に相手の状況や気持ちをくみ取ることができるのが、思いやりのある人ということになります。
4.人のことを自分のことと感じることができる
「同情心」も、思いやりのある人が共通して持っている大きな特徴です。
同情とは、文字通り「相手と同じ感情になること」。
つまり、相手の感情と自分の感情をシンクロすることができるのが、思いやりのある人です。
「同情」を言い換えれば、「人のことを自分のことと感じることができる心」ということができるでしょう。
自分のことと感じ、考えることができるからこそ、相手の気持ちにフィットした行動や行為ができるということになります。
5.行動力がある
前項の最後で、「行動・行為」について言及しました。
いくら観察眼が優れていて、同情心があり、あるいは想像力を持っていたとしても、それだけでは、ただの「やさしい心を持った人」でしかありません。
相手の気持ちにシンクロした上で、相手の利益になることを考え、それを行動に移すことができて初めて、「思いやりのある人」ということになります。
先ほどの例でいうなら、同僚に「早く帰れば」と声をかけるという行動をするからこそ、相手に対する思いやりになります。
6.人のために自分が犠牲になれる
自己中心的な人は、思いやりのある人にはなれません。
常に人よりも自分を優先して考えるからです。
思いやりのある人は、ですから、その逆の考え方ができるということになります。
また、先の例を引きますが、同僚に残業をさせないために、自分が同僚の仕事を請け負うわけですから、自分の残業はさらに長くなってしまうでしょう。
それでも、同僚のことを思いやる。
これがつまり、自己犠牲の精神です。
今回は思いやりのある人の特徴を6点ピックアップして説明してきました。
「そうありたい」と意識すれば誰でもそうなれるのが、「思いやりのある人」だと言うことができるのではないでしょうか。