「出世したくない」と考える人が、特に若い世代で増加しています。
かつては、社会に出て組織に属したら、出世を望むのが常識と思われていました。
なぜ、出世を望まない人が増えているのでしょうか。
今回は出世したくないという理由をご紹介します。
【特徴・方法】
1.現状に満足しているから
「最近の若い人にはハングリー精神が足りない」と言われるようになってから、かなり経ちます。
ハングリー精神という言葉自体、あまり耳にしなくなったのではないでしょうか。
それほど、若い世代とハングリー精神が無縁になっていると考えていいでしょう。
ハングリー精神がないというのは、要するに「現状に満足していて、上昇志向がない」ということです。
今の仕事の内容や職場の人間関係、収入、待遇などに満足しているから、あえてその環境を変える必要を感じないというわけです。
「今が幸せなのに、なぜ、それを変える必要があるのか」と考えた結果、
出世は望まないというのは、合理的な考え方ということもできるでしょう、
2.現状がいっぱいいっぱいだから
逆の理由で出世を望まない人もいます。
それは、現状に満足するどころか、現状がいっぱいいっぱいで、これが限界と感じているケース。
「今のポジションですでにいっぱいいっぱいなのに、これ以上のポジションについても、仕事をこなせるはずがない」と考えるわけです。
「自分にはその能力がない」と自己評価している人が無理な出世を望むはずはないでしょう。
3.上司を見ていると大変そうだから
「出世」を意識した時、ほとんど人が参考にするのは、直属の上司です。
「一番身近にいる上位の人」を見て、「自分もあんな仕事をしたい」と思えば、出世を望むようになるでしょう。
しかし、反対に、「仕事の内容もハードになるし、仕事時間も増える、精神的ストレスも大きそう」と感じると、
「自分はあんなポジションにはつきたくない。今のままの方がいい」と考えるわけです。
4.昇給が少なく割が悪いから
「昇給率がもっと高ければ、出世してもいい」と考える人が少なくありません。
つまり、出世そのものが嫌なのではなく、出世することで負わされる責任や仕事のハードさと、
昇給率を天秤にかけて、結果「割が悪い」と考えて、出世を望まなくなるというケースです。
これは会社によってかなり差がありますが、確かに、出世してもあまり昇給しないというケースも少なくありません。
場合によっては、残業手当がつかなくなって、結果として手取り収入が減っていますというケースさえあります。
仕事がハードになって、収入は現状とあまり変わらない、あるいはむしろ減ってしまうというのでは、
出世を希望しなくなるのは当然のことでしょう。
5.人間関係を構築するのが苦手だから
「一匹狼気質で、人間関係を構築するのが苦手だから、出世を望まない」という人もいます。
会社や組織に属する以上、人間関係と無縁ではいられません。
どんな立場であれ、一定の人間関係の中で仕事をするわけです。
しかし、出世してマネジメントスタッフになると、自分のセクションの人間関係を上手に構築することが、任務の一つになります。
そもそも人間関係を作ることが苦手という人は、それが任務になるようなポジションにはなりたくないと考えるわけです。
6.プライベートを充実させたいから
「仕事よりもプライベートを大切にしたい」という人生観から、出世したくないと考える人も少なくありません。
出世すれば、残業も多くなり、休日出勤するケースも増えるでしょう。
そうなれば、当然、そのしわ寄せがプライベートに及ぶわけです。
趣味や友人との付き合い、恋人や家族と過ごす時間を大切にしたいと思う人は、「そんなことになるなら、出世なんてしたくない」と思うのです。
今回は「出世したくない」と考える理由について、ここでは6種類を紹介しました。
お分かりのように、その理由はさまざまで、中には「出世そのものを嫌っているわけではない」というケースもあります。
5つに共通しているのは、どれも合理的な理由だということでしょう。