自閉症の人の知っておきたい特徴5個

最終更新日:2016年12月7日

見るからに障害があると分かれば周りの人も対応や対処の仕方を考えられるもの。

しかし少し変わっている程度にしかうつらないと、「変な人」「奇妙な人」と思うことも多く、対応に困ることもあるでしょう。

知的障害者の中でも多くなってきている「自閉症」の人とはどんな特徴を持っているのでしょうか。

今回は自閉症の人の特徴をご紹介します。

1.ルールやこだわりが強い

自閉症の人は、自分の中でのルールやこだわりが強く、周りに合わせたり空気を読むということが苦手です。

そのため、浮いている人に見えたり、融通がきかない人と思われることもあります。

例えば財布はこの位置で、角は合わせていないといけないなど、自分の納得いく方法があり、

それを変えられたり異なる方法を取られると、気になって仕方なくなります。

いつもと様子と違う、と思うことで気になりだし、パニックに陥る自閉症の人もいるのです。

2.大きな音や大勢の環境が苦手

自閉症の人は、大きな音を不快と感じたり、大勢いる場所が苦痛になることがあります。

すれ違った人の声、遠くから聞こえる機械音、すべてに対して過剰な反応をしてしまうため、

通常の人でいう耳鳴りがずっと続いているような状態です。

そのため、皆でカラオケに行ったり、イベントに参加すると興奮状態になってしまう人や、耳を塞いで表情を硬くする人もいるでしょう。

このような状況や環境におかれるとパニックを起こしたり奇声をあげるタイプの自閉症の人もいるため、なるべく避けるようにしてあげましょう。

3.周りの人に興味が持てない

自閉症の人は、周囲の人に興味を持たず、コミュニケーションをとることを苦手としています。

自閉症の程度にもよるものの、中には会話が出来ない人やオウム返しで言葉を返してしまう人もいるため、

話しかけても会話が成立しないという状態も起こり得ます。

会話が出来る、言葉が分かる自閉症の人であっても、例えば自分の言いたい言葉だけを放つタイプの人もいれば、

聞かれたことと関係のない内容を答えてしまったりと、意思疎通が図れないことが多いのです。

自分にだけ関心があるというよりは、人に興味が持てず、気持ちをくみ取ったり聞かれていることを理解することが苦手です。

4.集団行動ができない

学校生活においても社会生活においても、集団で何かをやらなければならない状況があるでしょう。

このような時に自閉症の人は、「自分勝手な動きをする」「集団から外れる」「輪に溶け込めない」といった見られ方をしがちです。

自閉症の人は、集団で何かをすることができないため、常に孤立した状態に見えたり、好き勝手な行動をしているように映ってしまいます。

またコミュニケーションがとりにくいこともあり、「あの人変わってる」「勝手なことばかりしている」と、批判を浴びることもあるでしょう。

5.見た目だけでは分からない

知的障害者の多くは、見た目だけで判断することが難しいため、自閉症の人も周りに理解されにくいです。

見た目はごく普通の人に見え、障害であることを伝えなければ、健常者として扱われることも多く、

そのために不自由な思いをしたり不快な思いをしたりすることも多いのです。

話が通じないことや質問と違う答えが返ってくることで、ただの変わり者と思われてしまうことが多く、生きづらさを感じる自閉症の人もいるでしょう。

その人の細かな中身や性格を知っていくことで、徐々に自閉症だということを知れるかもしれません。

自閉症は、知的障害の中でも割と多く見られる障害です。

見た目が健常者と同じように見えてしまうため、自閉症の人にとっては辛い環境や状況に陥ることも多いのです。

周りが「あれ?ちょっと変わってるな」と思うことがあれば、もしかしたら自閉症かもしれないということを疑って、中身を知ることから始めてみましょう。

自閉症だと分かったなら、「変わった人」という見方をして距離をおくのではなく、そのままの姿を受け入れるように接していきましょう。