対人恐怖症に悩んでいる人は、他人に対する警戒心が強過ぎるあまり、他人を前にするとすぐに委縮してしまいます。
そして、緊張で固まってしまったり、一言も言葉を発することができなくなったりします。
では、対人恐怖症な人には、具体的にどのような特徴があるのでしょうか。
【特徴・方法】
1.他人からの批判や叱責などに耐えることができない
対人恐怖症な人は、人並外れて繊細な性格であることが特徴で、自分の心に圧力をかけられることが何よりも苦手です。
そのため、他人から批判されたり、叱責を受けたりすることに対して、必要以上に恐怖を感じてしまいます。
彼らは自分に対して、少しでも強い口調・態度で接してくる人がいると、「攻撃されているのではないか」という恐怖心を感じ始めます。
そして、「その恐怖から自分を守らなければ」という意識が働くようになり、これが他人に対する強い警戒心に繋がっていきます。
相手に悪気がある・ないに関わらず、対人恐怖症な人は「攻撃されること」に対して過剰反応し、委縮してしまいます。
その結果、他人と接することが難しくなってしまいます。
2.人前で恥をかくことに対して、必要以上の抵抗を感じている
対人恐怖症な人は、人前で恥をかくということに対して、必要以上の抵抗を感じてしまうという特徴を持っています。
そのため、人前で意見を述べたり、何かを表現したりすることを躊躇してしまい、どうしても内にこもりがちになってしまいます。
対人恐怖症な人は、人前で失敗をするということを必要以上に恐れる傾向があります。
人前で失敗をすれば、人から笑われたり、批判されたり、責められたりすることもあります。
これこそが、彼らにとって最も恐ろしいことです。
自分に対して嘲笑や批判・叱責が飛んでくることを、彼らは「自分に対する攻撃」とみなします。
そして、そのような行為をする人たちを、「自分の敵」とみなして警戒してしまいます。
その結果、人前で発言したり表現したりすることに対して、激しい抵抗を感じてしまいます。
言い換えれば、「自分の心が傷つかないように守りたい」という気持ちが、人一倍強いタイプであると言えるでしょう。
3.他人と目を合わせることができない
対人恐怖症な人は、他人に対する警戒心が強過ぎるあまり、「相手の目を見てまっすぐにコミュニケーションを取る」ということができません。
どうしても他人と話さなければならない時は、できるだけ相手と目を合わせないようにしています。
そのため、彼らは常に視線が下向きで、うつむき加減であることが特徴です。
彼らは、「他人を目を合わせると、自分の心が見透かされてしまうのではないか」ということに対して、恐怖を感じています。
本来ならば、コミュニケーションというものは、お互いに心を開き合って行うものです。
しかし彼らは、「心を開いてしまったら、騙されたり裏切られたりする可能性もある」と思ってしまいます。
対人恐怖症な人は、常に他人を疑っており、恐くて他人を信じることができません。
それゆえ、他人と目を合わせて心を開き合うということができません。
4.多くの人に囲まれると、挙動不審になることがある
対人恐怖症な人は、多くの人に囲まれると、思考停止の状態に陥り、挙動不審になってしまう場合があります。
対人恐怖症な人は、自分以外の他人に対しては、常に恐怖と疑念を抱きながら生きています。
そのような存在である他人が自分の周りに大勢集まってくるという状態は、彼らにとっては「恐いものに囲まれている状態」以外の何ものでもありません。
その結果、どうして良いかわからなくなり、パニックを起こしてしまいます。
人によっては、ろれつが回らなくなったり、呼吸が激しく乱れてしまうという症状が起きてしまう場合もあります。
対人恐怖症な人は、自分が傷つくことを恐れるあまり、他人を信じることができません。
そしていつしか、それが「他人に対する恐怖心」へと変わってしまい、他人と接することができなくなってしまいます。
しかし、これを克服しないと、これからの人生でかなり苦しむことになります。
そのため、必要に応じて専門家のサポートを借りながら、対人恐怖症を地道に克服していく努力をする必要があるでしょう。