チームなどの監督やコーチになったり、会社や組織のマネジメントスタッフになれば、
部下やメンバーを指導する必要が出てきます。
どうすれば良い指導者になれるかを考えるために、ここでは指導力が高い人に注目して、
どんな特徴を持っているのか見ていくことにしましょう。
1.相手の性格や能力に応じた指導ができる
例えば、大学の教授が小学生に授業をするとします。
大学生を相手にするのとまったく同じ授業をしたのでは、
生徒はちんぷんかんぷんで、ほとんど授業の内容を理解することができないでしょう。
小学生にもわかるような説明をしなくては授業にはならないでしょう。
指導者もそれと同じです。
指導する相手の能力に応じた教え方をしなければ、
相手の能力を高め、相手を成長させることはできません。
また、相手の性格や個性によっても、教え方を変えるべきでしょう。
相手がほめられて伸びるタイプなのか、
厳しく指導されて力をつけていくタイプなのかによって、教え方は当然ちがってきます。
つまり、指導力が高い人には、相手の個性や性格、能力に応じた教え方ができるという特徴があります。
2.言葉できちんとレクチャーできる
指導力が高い人には、言語能力が優れているという特徴もあります。
仕事にしてもスポーツでも、人をコーチングする際には、どうしても言葉で伝えなければなりません。
例えば、上司が部下に仕事を教える場合、「私や先輩の仕事ぶりを見て覚えなさい」という指導法はあることはありますが、
相手がまったくの新人などの場合、それは有効な指導法ではありません。
上司からつきはなされたように感じた新人が、
結局仕事を覚えられないまま辞めてしまうということもあるでしょう。
また、部下や選手の能力を伸ばすためには、
「ここはこうしたほうがいい」という指導を、きめ細かくする必要も出てきます。
その際に問われるのが、言語能力です。
言葉できちんとレクチャーできること、相手が理解しやすい説明ができるだけの言語能力を具えていること、
これが、指導力が高い人の特徴であり、良き指導者になるための条件と言うことができるでしょう。
3.良好な人間関係を作るのが上手
監督にしろコーチにしろ、あるいは組織や会社の上司にしろ、
選手や部下と良い人間関係を作るということが、有効な指導をするために不可欠な要素と言っていいでしょう。
鬼コーチや厳しい上司として、下の人からおそれられるタイプの指導者もいます。
しかし、その場合でも、おそれられながらも下の人から慕われ、信頼されていなければ、
有効な指導はできないでしょうし、また、チームやセクションをまとめていくこともできません。
どんなタイプの指導者であっても、メンバーや部下との人間関係がうまくいっていなければ、
相手を育て、チームの力を高めていくことは不可能です。
つまり、その人間性やコミュニケーション能力の高さによって、
指導する相手と良好な人間関係を作ることができるというのが、指導力が高い人の特徴です。
4.感情が安定している
例えば「部下が上司の顔色をうかがいながら仕事をする」という環境では、
部下は十分な力を発揮することはできませんし、そのセクションの成績は上がらないに違いないでしょう。
上司が気分屋だったり、感情の起伏が激しい場合に、そうしたことになりやすいのです。
指導力が高い人は、けっして部下に自分の顔色をうかがわせるようなことをさせません。
感情が安定していて、部下に対してつねに同じような態度や対応をすることができるため、
部下は安心して自分の仕事や役割に集中できます。
5.ほめ方、諭し方が上手
よく、「ほめる時には大勢の前で、しかる時には一対一で」と言われますが、
これこそ指導力が高い人の特徴と言っていいでしょう。
部下やメンバーが良い働きをした時には、ほかのメンバーがいる前でほめ、
逆にメンバーをしかる時には、他の人がいないところでしかるのが、良き指導者です。
さらに言えば、「しかる」とうよりも「こうしなさい。
こうしてはいけない」と、相手が納得するように「諭す」のが、指導力が高い人ということができるでしょう。
指導力が高い人の特徴を5種類紹介しました。
これらの特徴を具えることができれば、良き指導者、指導力が高い人になれるはずです。
参考になさってください。