サイコパスという言葉をご存じでしょうか。
最近では、映画やドラマでもこの言葉が使われるようになるなど、段々と浸透してきています。
一般的に、サイコパスとは犯罪者の事を指すかと思われがちですが、決して全員が犯罪者というわけではありません。
日本でも約10万人いると言われているサイコパスですが、概して社会的地位の高い職業に就く傾向があります。
彼らは、利己的で他者を思いやれない反面、とても魅力的で人を惹きつけ、巧みに人を操ります。
ここでは、サイコパスと呼ばれる人の特徴を詳しく見ていきましょう。
1.自己中心的で、感情がない
サイコパスの人たちは、めったに感情が動きません。
パニックになったり、親しい人の死に涙を流したりしません。
例えば、感動的な映画をみたとしても、何が悲しいのか、また何で悲しいのか、その根本が彼らには理解できません。
また、彼らが動揺するのは、殺人や犯罪といった反社会的行為から得られるスリルや、
自身を馬鹿にされたと感じた時に抱く異常な怒りといった、不健全な要因ばかりです。
加えて、彼らの思考は常に自己中心的です。
自己愛が強く、他人よりも自身の快楽や利益を優先する傾向にあります。
私たちは、集団生活の中で、友人とケンカしたり仲直りをしたりする中で、他者への思いやりを学びますが、サイコパスは他者の痛みを理解できません。
「友人が可哀想だ」など、同情する事ができないので、おもちゃを譲ったり、
自分のやりたい事を犠牲にしてまで他人に尽くしたりする心理が、分からないのです。
2.他人をコントロールしようとする
サイコパスは、「見るからに犯罪者である」というわけではありません。
実はその逆で、魅力的で社交家であり、故に良くも悪くも人々を惹きつけるケースが多いのです。
一般的に彼らは高いIQを持ち、他人の感情の機微を分析する事に長けています。
彼らにとって人々の信頼を得る事は、赤子の手をひねるように簡単です。
なので、サイコパスが就きやすい職業として、社長やCEOといった人の上に立つ職業が多い事も納得がいきます。
そして、彼らの怖い所はそれだけにとどまりません。
その人の心を読み解く技術に加え、彼らは人の弱みを嗅ぎ付ける事が得意です。
人の弱みに付け込み、それを利用し他者をコントロールします。
また、彼らにとって他人はどうでもいい存在なので平気で裏切りますし、傷つけます。
その恵まれた能力故に、彼らは自分に確固たる自信を持ち、他人を常に見下しています。
3.衝動的な行動をとる
自身の行動を制御できない点も、サイコパスの特徴の一部です。
冷静に物事を観察し、才能がある彼らですが、一方で抗えない衝動に駆られた時はそれを自身で制御できません。
それは例えば、衝動買いかもしれませんし、殺人やドラッグなどの犯罪である場合もあります。
基本的に、彼らは社会のルールを軽視していますので、簡単に法を破ります。
またそれに対する罪悪感がないため、どんどん行動にうつしてしまいます。
サイコパスの中には、連続殺人を犯す人も少なくありませんが、そういった人は一様に「やりたいからやった」という動機が多くなります。
いかがでしたでしょうか。
とても理解しがたい特徴ばかりではないでしょうか。
サイコパスはただ意地悪で性格が悪い人間とは違います。
良心が完全に欠落しているため、私たちが普段他の人に対して抱くような思いやりや優しさを与えたり、また受け取ったりする事ができません。
加えて、自身の行動を正しいと確信しているので、彼らを改心させようとしても無駄です。
もし、あなたの周囲にそんな人たちがいたら、自分が潰れてしまう前にそっと離れていくのも防衛策の一つかもしれません。