日本人は世界各国の中でも、かなり特殊な国民性を持っていると言われます。
地理的条件や、歴史的条件によって、ユニークな国民性が生まれたと考えていいでしょう。
今回は、そんな日本人が持っている代表的な特徴をご紹介します。
1.「アリ型人間」で貯蓄が大好き
「アリとキリギリス」の寓話で言えば、日本人は完全に「アリ型人間」と言っていいでしょう。
「今を楽しむ」よりも、「将来に備えて、今すべき努力を最大限にする」というタイプです。
そこには、「悲観的になりやすい、心配性の国民性」があると考えられますが、
小さくない将来不安があるために、「とにかく貯蓄を増やそう」という意識を強く持っているのです。
もちろん、社会保障の問題、行政の問題が原因で、将来不安を感じざるをえないということもあるでしょう。
しかし、それを抜きにしても、日本人は貯蓄好きです。
それは、「じゅうぶんな蓄えのある人でも、さらに貯蓄を増やそうとする」という傾向を見ればわかるはずです。
将来不安を感じる必要がなくても、貯蓄を意識する人が多いのが、日本人の特異な国民性です。
2.集団行動が大好きで、人と違うことをするのを避ける
「沈没しかけた船からの脱出」という海外のジョークがあります。
沈みかけた船の船長が、乗客に「海に飛び込んでください」と指示するとき、
相手の国籍によって、有効な指示の仕方が違ってくるという内容の話です。
その中で、「乗客が日本人の場合は、「他の方はみなさん飛び込んでますよ」と説明すると、
日本人は素直にそれに従う」という描かれ方をしています。
ここに、日本人の国民性の特徴が、明確に表現されていると言っていいでしょう。
つまり、日本人には「みんなといっしょの行動をしたがる」という特徴があります。
協調性があり、集団行動が大好き、人と違う行動を避けるというのが、日本人の共通点ということになります。
3.完璧主義で、細かいことにこだわる
「いいかげんを嫌う」というのも、日本人の特徴の一つでしょう。
外国人からよく指摘されることですが、日本人の「時間厳守」は、世界の中でも際立っています。
列車の発車時刻の正確さは、世界に冠たるものがありますし、それ以外のシーンでも、日本人は実に正確に、時間を守ります。
そこには、「完璧主義で、細かいことにこだわる」という国民性があると考えていいでしょう。
その特徴は、代々受け継がれている、伝統の職人芸に、よく表れています。
手先が器用という特徴とも相まって、他にあまり類のないような、細かい細工をするのが、日本人の特徴です。
ただし、その特徴が裏目に出ると、「細部にこだわりすぎて、大局を見ない」ということにもなりがちです。
4.ホンネと建前を使い分ける
これも、昔からしばしば指摘されることですが、日本人にはホンネと建前を使い分けるという特徴あります。
胸の内にあることを、そのままストレートに表現することを避けよぅとする傾向が強いのです。
そのため、気持ちとは裏腹のことを口にしたり、言うべきことを言わずに、ガマンしてしまうということが少なくありません。
日本人同士だと「以心伝心」で気持ちを伝えあうことができますが、
他の国の人には伝わらず、「日本人は理解できない」と思われてしまうわけです。
5.自虐的
他国の人から「理解できない」という評価を受けやすい日本人ですが、そのことに対して、自虐的になるというのも、日本人の特徴でしょう。
ふつうは、他の国から悪い評価をされれば、「そんなことはない」と反論し、「理解できない方が間違っている」と主張するものです。
ところが、日本人は海外から良くない評価を受けても、それに反論はせず「そのとおり。
私たちは他国から理解されない特徴をそなえた、「世界の変わり者」なんです」という対応をします。
「日本の常識は世界の非常識」と言われて、「おっしゃる通りです」とニコニコしながら答えるのが、日本人の特徴と言うことになるでしょう。
日本人の特徴はこのほかにもたくさんありますが、代表的なものを5種類、ピックアップして紹介しました。
上記を参考に、あらためて「日本人像」を捉えてみてはいかがでしょうか。