根性論を語る人の特徴4個

最終更新日:2017年5月3日

「どんなに高い目標でも、根性さえあれば達成できる」とか、

「不屈の精神があれば、どんな困難やピンチ、逆境も乗り越えられるはずだ」といった精神論、

根性論が好きな人がいます。

ここでは、そうした根性論を語る人に注目し、

どんな特徴を持っているのかご紹介することにしましょう。

1.それなりの成功体験がある

過去に一度も、精神力によって目標を達成したり、ピンチを克服した経験のない人が、

根性論を語るということは、皆無とは言えないまでもほとんどありません。

例えば、「学生時代、体育会の部活をやっていて、鬼監督の厳しい指導に耐えて、

県大会でいいところまで行った」とか、「もともと営業に向いている性格ではなかったが、

持ち前の根性で人よりも良い成績を上げることができた」というような、

何らの成功体験をもっているからこそ、「根性さえあれば」という根性論を語りたがるようになると考えていいでしょう。

また、そうした自分の成功体験を人に自慢したがるというのも、根性論を語る人の共通点です。

つまり、根性論を語る人には、それなりの成功体験があり、

それを語りたがるという特徴があるということになるでしょう。

2.自信家

そのように自慢話をするのですから。

根性論を語る人はおしなべて自信家です。

自己評価が高く、自分の経験してきたことに強い自負を感じています。

「自分には根性があり、その根性のおかげであんな経験ができた。

根性によってここまでやってこられた」という自信をもっているのです。

また、自分の語る根性論自体にも、自信をもっています。

「根性論はぜったいに正しい」という自信です。

ぜったいに正しいと信じて疑わないからこそ、

根性論を人に押し付けようとするということも言えるでしょう。

根性論を語る人には、つまり、自分自身にも根性論にも自信があり、

自己評価がきわめて高いという特徴があります。

3.理屈はきらい

「根性さえあれば、あらゆる困難を乗り越えることができ、どんな目標も達成できる」という考え方には、

論理的なうらづけはまったくありません。

自分の過去の体験から根性論は正しいと思っているに過ぎないのです。

「自分は根性でやってこられたのだから、誰もが同じようにできるはずだ」と信じているだけなのですから、

根性論を語る人は、いわば「根性信者」と言っていいでしょう。

ですから、例えば人から「どうして根性があれば困難を乗り越えられると言えるのか?」と質問されても、

まともに応えることはできず、「そんな理屈は考えないで、とにかくがんばればいいんだ」と突き放します。

そういう答え方しかできません。

そもそも「根性」と言うのは、人間が持って生まれた性質を表す仏教用語で、

特に仏の教えを受け入れることのできる能力を指しましたが、

そうした理屈を人が口にすることを、根性論者は許せません。

端的に言えば、「理屈がきらい」と言うのが、根性論を語る人の特徴ということになるでしょう。

4.人の個性や能力に合わせたアドバイスや指導ができない

根性論を語る人は、どんな相手に対しても、

どんな状況にその人があっても、「根性があれば何でもできる」としか説きません。

こういう人が監督やコーチ、あるいは会社の上司のような立場にあると、

選手や部下を適切に指導することができないと考えていいでしょう。

人それぞれ、性格や個性も違えば能力も違います。

ですから、その人に合わせたアドバイスや指導をした方が、その人を成長させやすいでしょう。

しかし、根性論を語る人は、そうした個性や能力の違いを考えることなく、

誰にでも同じように根性論を語るのです。

つまり、「熱血指導者」になることはできても、

選手や部下を成長させるよきアドバイザーになることは難しいのが、

根性論を語る人の特徴ということができるでしょう。

根性論というといかにも古臭い考え方のように感じられますが、今もなお、根性論を語る人は少なくありません。

身近にそういう人がいるなら、その人の心理などを理解するための参考になさってください。