他の人から見ると、十分幸せそうに感じられても、本人はまったく幸せを感じることができないという人がいます。
それはつまり、心が満たされていない状態にあるからです。
では、そうした「心が満たされない人」にはどんな特徴があるのかご紹介します。
【特徴・方法】
1.貪欲で現状に満足できない
心が満たされない人にはいくつかの心理的特徴がありますが、まずあげられるのが「貪欲」ということです。
例えば、仕事でも勉強でも、自分が目標としていたことをクリアできたとしましょう。
ふつうの人は「クリアできて良かった」と思い、クリアできた現状に満足します。
その時点で、心が満たされた状態になるわけです。
しかし、心が満たされない人は、目標をクリアできたことに満足することができません。
クリアした時点で、その目標のことはすでに頭から消えてしまい、より高い新たな目標を設定します。
つまり、手に入れたものに満足することなく、「もっとほしい」という欲求を持つのが、
心が満たされない人ということができるでしょう。
2.マイナス思考で、欲しいものが手に入ると失う不安を抱く
どんな状態になっても心が満たされることのない人には、マイナス思考という特徴もあります。
何かほしいものが手に入ったとしましょう。
例えば、望んでいた結婚をして、家族を手に入れたとします。
大多数の人は、欲しかった家族が手に入ったのですから、当然幸福感を抱くことができるでしょう。
心が満たされた状態になるわけです。
それに対し、心が満たされない人は。
ほしかった家族を手に入れても、マイナス思考になります。
「この家族を、いつかは失ってしまうのではないか」とネガティブに考え、「そうなったら、どうしよう」という不安を抱くようになります。
これでは、とでも幸福感を得ることはできないでしょう。
お金や名声や社会的地位も同様です。
マイナス思考なために、手に入れたものを失う不安を常に感じ当てしまうのが、心が満たされない人の心理的特徴です。
3.人と比べて「自分が持っていないもの、劣っているもの」を考える
心が満たされない人には、「自分と人とを比べる」という傾向が強くあります。
だれでも、自分と人とを比較することはありますが、その傾向が特に強いのです。
例えば、念願のマイホームを手に入れたとしましょう。
マイホームの購入は、人生の中でも特に大きな「うれしいできごと」に違いありません。
ですから、心が満たされない人も、手に入れた瞬間はさすがに喜びを感じます。
しかし、その喜びが長続きすることはありません。
人と比べてしまうからです。
「なんとかこの家を手に入れたけれど、隣の人はこの10倍もあるような豪邸に住んでいる。
うらやましい」と感じるわけです。
特に多いのが、親しい友人と比べてしまうこと。
自分の住んでいる家よりも大きな家や、高級物件を友達が手に入れると、
コンプレックスを感じ「悔しい」という感情を持ってしまいます。
人のことを「うらやましい」と感じたり、「悔しい」という気持ちを抱いてしまっては、心が満たされることはないでしょう。
4.現状を見つめず、夢ばかりを追ってしまう
他の人から見ると幸せに思えるのに、本人はそう感じない理由の一つが、「現状を見ようとしない」ということです。
自分の現状をしっかり見つめ、客観的に判断すれば、「このままで、十分幸せ」と思えることもあるでしょう。
しかし、満足すべき現状であるにもかかわらず。
「今」には目を向けず、「明日」ばかりを考えてしまうために、心が満たされることはありません。
明日の夢ばかりに目が行ってしまうために、常に心の充足感を得られないのが、心が満たされない人の特徴ということになるでしょう。
「足るを知る」という言葉があります。
例えば、「健康で、人並みの生活を贈れているのだから、
これで十分満足」と感じられれば、それが「足るを知る」ことになるわけです。
心が満たされない人は、どんな状態にあっても、「足るを知る」ことのできない人ということになるでしょう。
上記の4つの特徴は、つまり、心が満たされない人の「足るを知ることができない心理的理由」ということになります。