家族や血縁者が争ったり対立し合うことを骨肉の争いと言いますが、
悲しいことに血の繋がりがあるがゆえに、関係が悪化し絶縁してしまったという人たちも少なくありません。
それではいったい、骨肉の争いを行う人達にはどのような特徴があるのかご紹介します。
1.財産がある
親や兄弟がいわゆるお金持ちで、財産がたくさんあるところでは骨肉の争いが最も起こりやすいと言えるでしょう。
親や兄弟にお金持ちの家があると、その親族たちは何かお金に困ったことがあると、
「たくさん持ってるんだから少しくらい貸してくれてもいいだろう」などと、借金を要求する傾向にあります。
要求された側も、他人であるならば断わりやすいのでしょうが、
親族となると断りづらかったり情があるために、つい貸してしまう場合がほとんどではないでしょうか。
例え貸したとしても、しっかり返済するのであれば問題ないのかもしれませんが、
残念なことになかなか返済されなかったり、それどころかさらに借金を要求してくるケースもあります。
そのようになると、初めは快く貸していた側も「そろそろ金を返して欲しい」という気持ちが出てきて、
相手側とギクシャクしてくるのです。
本来ならばそこで借りた側が謝罪し早めに返済する姿勢を見せるべきなのですが、
なぜか借りた側のほうが大きな態度でいることも少なくないため、さらに関係が悪化することも少なくありません。
また、親や兄弟が財産を残して亡くなった場合にも、遺産相続で争うことになるでしょう。
「土地は誰がもらうのか」とか「財産はみんな平等にもらうべきだ」など、
生きている間にはあまり交流がなかった親族まで口出ししてくるケースも少なくません。
2.介護を一人に押しつけている
超高齢化社会の今、親族の介護問題に頭を悩ませている人もたくさんいますよね。
本来ならば、みんなの祖父母・両親・兄弟なのだから、
みんなで平等に介護ができれば一番いいことなのかもしれませんが、
それぞれの生活や事情があり、なかなか介護に携われない人もいるでしょう。
それから、どうしても昔から「長男が後を継ぎ、長男の嫁がその親の面倒をみる」といった考えをする人も多く、
自分の親や兄弟であるのに介護はすべて長男のお嫁さんに任せてしまう人達も少なくありません。
また、逆に最近では「長男の嫁だから介護するなんて決まりはない」と初めから介護を放棄するお嫁さんも多くなっています。
そのような場合、長男である息子や、嫁いだ娘などが介護をするケースも珍しくないでしょう。
介護というのは、毎日休まず続くことであり、精神面でも体力面でも楽なものではありません。
そのため、一人で介護をするのは並大抵のことではなく、
どんなに優しい気持ちで介護をしようとしても「なぜ私ばかりが介護しなければならないのだろう」とか、
「たまには交代してくれてもいいのに」といった気持ちが生まれるのも当然のことでしょう。
しかし、実際には介護を代ってくれる人などほとんどおらず、結局はひとりで背負う羽目になるケースが多いのです。
そうなると、次第に親族に対し不信感が募り、関係がギクシャクしてくるのです。
3.元から親族と反りが合わない
いくら血の繋がりがあっても、必ずしも性格や考え方が似ているとは限りませんよね。
親子や兄弟でさえ、考え方が違う家族も多く、これが従兄弟や親戚であればなおさらなのではないでしょうか。
性格や考え方が似ていれば、普段から共感し合えることも多いため、
比較的仲良くできるのでしょうが、性格が正反対だったりいつも意見が対立するなど、
なにかとぶつかる相性である場合、何らかのきっかけで骨肉の争いになりやすいといえるでしょう。
余計に、お互いそれぞれ家庭を持っている場合には、
その配偶者同士の関係もギクシャクしやすく家族ぐるみで対立してしまうケースも少なくありません。
せっかく血の繋がりがあるのに、全くの他人よりも不仲になってしまうケースがたくさんあるのは悲しいことですよね。
いくら仲が悪くなったからといって、血の繋がりがある以上、冠婚葬祭には顔を合わせることもあり、
できることならば仲良く平和に過ごしたいと考える人がほとんどではないでしょうか。
骨肉の争いを防ぐためには、お互いに困った時には助け合いみんなで支え合うといった心がけが必要でしょう。