自分の存在を心底尊いものだと信じ、自分を何よりも大切にする人がいます。
そうした真の意味での自尊心の強い人のことを、「誇り高い人」と表現することがあります。
ここではそんな誇り高い人に注目し、どんな特徴があるのか、
どんな人がそう呼ばれるのかを見ていくことにしましょう。
1.自慢話などの自己アピールをしない
誇り高い人は自分に自信を持っています。
というと、何か自信満々で、人のことを見下すようなイメージを持つかもしれません。
うわべだけのプライドの高い人は、しばしばそうした言動を見せますが、真の意味で誇り高い人はまったく逆です。
ほんとうに自信があれば、自分から自分の力をアピールしたり、人に対して上から目線で接する必要はないでしょう。
黙っていても、真の実力者は人から高い評価をされるものですし、謙譲の精神を持って人にやさしく接することができるものです。
ですから、誇り高い人は自分を人に認めさせるためのアピールをしません。
自慢話などは、決して口にしないのです。
そこには「自慢話をするというのは、人間としてみっともないことだ」という認識があります。
誇り高い人は自分を何よりも大切にしますから、みっともないと人から思われるようなことはしないのです。
自慢話などの自己アピールをしようとしないというのが、誇り高い人の特徴ということになるでしょう。
2.弱音を吐かない
やせ我慢をしがちというのも、誇り高い人の特徴でしょう。
例えば、仕事がうまくいかずに、焦りを感じているとします。
どんなに能力のある人でも、時にはそういうこともあるでしょう。
そういう場合に、「仕事がうまくいかないこと」を人に話すということを、誇り高い人は好みません。
自分のことを何よりも大切にし、深く愛している人は、自分の弱みを人に見せることがきらいです。
ですから、心の中では「困った」と思い、焦りを感じていたとしても、人にグチを話すことはせず、じっとがまんしてしまいます。
先ほどもお話しした通り、誇り高い人は「みっともない」と思うことを絶対にしようとはしません。
人に弱音を吐くというのも「人間として弱い、みっともないこと」と認識していますから、そんな姿を見せようとはしないのです。
どんなにつらくても、精神的に苦しい状況にあっても、じっとがまんして人に弱音を吐かないというのが、誇り高い人の特徴です。
3.責任感が強い
誇り高い人には、自分の任務や仕事に対する責任感が人一倍強いという特徴もあります。
やるべき仕事、自分に与えられた役目を、自分の力で完全にやり遂げようというする意志が大変に強いのです。
それがむずかしい仕事であっても、困難な任務であっても、できるだけ人に頼ろうとはしません。
「これは自分の仕事なのだ」「これを成し遂げるのが自分の任務なのだ」という確固たる認識があるため、
あくまでも自力で成し遂げようとします。
もちろん、人間ですから、時にはどうしても自力だけでは完遂できないこともあるでしょう。
その場合は、人の力を頼ることもありますが、極力それを避けようとし、そのための最善の努力を尽くすのが、誇り高い人です。
4.自分の非を素直に認めることができる
うわべだけのプライドの高い人は、自分に傷がつくのを怖れ、自分の非を素直に認めないということが少なくありません。
例えば、仕事でミスをしたとしましょう。
プライドの高い人の中には、あれこれと言い訳をし、時には人にその責任を押し付けて、
自分の責任にならないようにしようとすることがあります。
プライドを傷つけられないために、そうしたことをするわけです。
真の意味で誇り高い人はそんなことはけっしてしません。
言い訳や責任転嫁は「みっともないこと」で、誇り高い人はそれを嫌うからです。
人から軽蔑されるようなことをけっしてしないのが誇り高い人ですから、当然、そうしたみっともないことはしません。
つまり、自分がミスや失敗をしたり、相手に迷惑がかかるようなことをしてしまったときに、
素直に自分の非を認め、謝ることができるというのが、誇り高い人の特徴ということになるでしょう。
以上、誇り高い人について、主な特徴を4点、紹介しました。
この4つの特徴は「誇り高い人になるための条件」でもあります。
参考になさってください。