最近は情報社会と言われている通り、巷には情報が溢れています。
電車の中ではほぼ全員がスマホ画面を凝視していますし、人と会って話している時もSNSのチェック等で忙しく、人の目をみて話す機会が減ってきています。
そんな中で、「自分で何かを考える」という機会も劇的に減ってきているのではないでしょうか。
スマホで検索したり、Wikipedia閲覧したりする事は「考える」事とは違います。
数々の便利機器が私たちから考える機会を奪ってしまっているのです。
そこで、ここでは思考を整理し、自分で考える力を身に着けるためのいくつかのステップをご紹介します。
是非参考にしてみてください。
1.とにかく書き出す
自分の考えを言語化する事はとても効果的です。
特に、書くという行為は自身の思考を客観的に観察できるので、話す事よりもオススメです。
話をしている時は、思考があちこちに飛びがちです。
人は話しながら考えてしまいますので、思考が一定していないのです。
一方、書くという行為は、ある程度考えをまとめて文章に落とし込まないといけませんので、嫌でも一貫性を求められます。
また、人と話している時、聞き手は内容そのものよりも、話し手の見た目や声のトーンなど他の要因に無意識のうちに影響されがちです。
それに比べ、書くという行為は、外的要因が一切ないため、内容に集中できます。
もやもやした思いを改めて言語化する事は、労力を使いますし、骨が折れる作業ですが、その分利点があります。
加えて、後から読み直す事ができる点も重要なポイントです。
一度熱が冷めてから自身の考えを見直す事で、新しい発見があります。
2.問題を細分化する
一気に情報が流れてきて、頭の整理が落ち着かない時は、一旦落ち着いて問題を細分化して下さい。
一つ一つ課題を書き出して、優先順位をつけて下さい。
例えば、「納期までに仕事が終わらない」という課題があったとします。
まず、やらなければならない仕事をすべて書き出しみましょう。
次に、何故終わらないのか要因を書き出して下さい。
時間が足りないのか、資料が足りないのか、または人出が足りないのかを詳しく書いてください。
次に、一つ一つの優先順位をつけ、そうするべきなのかを書き出してください。
恐らく、書き出しを始めた時点で少しは気が楽になったのではないでしょうか。
一つの大きな問題を抱えていると、どこから取り組むべきか途方に暮れてしまいがちですが、
問題を小分けにし捉えると何から取り組めばいいのかが明確になり、取り組みやすくなります。
3.ゴール(大枠の目的)を決める
「何の為にそれをやり遂げないといけないのか」と明確にする事は思考を整理する上で大切です。
ゴールが見えていないと、どのように整理をすればいいのか分かりません。
例えば、読書感想文を書くとします。
漠然と書き始めたら、支離滅裂な文になってしまいます。
なので、何を、誰に向けて伝えていのかを明確化して下さい。
この本を読んだどんな感情を、どんな相手に伝えたいのか。
一度大枠のテーマを決めたうえで、取り組んでみて下さい。
また、「社内文化を変えたい」というのであれば、どういった文化が理想なのか、何故それが必要なのかを一度定義してみて下さい。
一番怖いのは「考えたつもり」になる事です。
私たち人間は、常に変化しています。
また、無意識に自身の記憶を修正し、自分に都合のいい意見のみを優先しがちです。
自身の考えを少しでも深みのあるものにしたい場合は、客観的に自身の意見を捉えるよう心掛けてください。
そうして自身の考えを深く掘り下げていく事で、段々と思考が整理されていきます。