口角が上がっている方が、そうでないよりも人に良い印象を与えるものですから、
日ごろから「人に会う時はできるだけ口角を上げよう」と意識している人が少なくないでしょう。
しかし、世の中には、口角が下がって、口がへの字になっている人もいます。
ここでは、口がへの字になっている人に注目し、どうしてそうした表情をしているのか、
どんな心理的、性格的な特徴を持っているのかご紹介します。
1.今の状況や状態に不満を感じている
人間は強い不満を感じたり、不平を抱いたりすると、どうしても口角が下がってしまいます。
ですから、口がへの字になっている人には、
「現状に対して小さくない不満を感じている」という心理的特徴があると考えていいでしょう。
例えば、職場内に口がへの字になっている人がいるなら、
その人は、「今やっている仕事そのもの」や「現在の仕事の進捗状況」「職場の人間関係」
「自分の置かれたポジション」などに不満を感じ、不平を抱いている可能性があります。
口がへの字になっている人には、ものごとをネガティブに捉えるという特徴もありますので、
例えば、別の仕事に変わったとしても、またその仕事や職場などに何かしら不満を感じ、
その職場でも口がへの字になってしまうことがめずらしくありません。
どこにいても、どんな環境になっても不満を感じてしまいやすいのが、
口がへの字になっている人の心理的特徴ということになるでしょう。
2.自分を強く見せたいと思っている
口角の上がった愛想の良い人と、口をへの字にした人を比べた場合、どちらが「近寄りがたい」と感じるでしょうか。
おそらく大多数の人が、「前者は親しみやすく、後者は近寄りがたい」と感じるに違いありません。
口角が下がった表情の人は、つまり人に威圧感を与えるのです。
逆に言うと、人に威圧感を与えたい、自分を強く見せたいという気持ちがあると、
口がへの字になりやすいという傾向があります。
「人から軽く見られたくない。
人に舐められたくない」という思いが、口角の下がった表情を作ると考えていいでしょう。
その意識から、意図的に口をへの字にして見せるケースと、
無意識のうちにそうなっているケースがありますが、
「舐められたくない」という心理はどちらにも共通しています。
3.人に対して警戒心が強く、緊張している
人間は、精神的にくつろぎ、安心感を抱いていると、自然に口もとも緩むものです。
逆に、緊張したり、不安を感じると口元も緊張します。
口元が緊張すると、への字になるわけです。
特に初対面の相手や、敵がい心をもっている相手に対面すると、
その緊張から、口がへの字になってしまうことが良くあります。
つまり、相手に対する警戒心が緊張を生み、その結果、口がへの字になってしまうということができるでしょう。
この場合は、本人が意図的に口角を下げてみせるということはなく、
不安や緊張のために、無意識にそうなってしまいます。
4.意志が強く、ガンコ
強い意志の表れが、への字型の口になるケースも多く見られます。
人は意志の強さが、目と口の表情に表れる傾向があります。
人の意見に左右されるような意志の弱い人や、自分の意志をまげて人に従うような人は、
目に力がなく、また弱々しい印象の口元になっていまうのです。
逆に、強い意志を持ち、ガンコで自分を曲げない人、自分を押し通そうとする人は、
口元にもその意志の強さがあらわれ、への字型の口になるというわけです。
歴史上の偉人の肖像画や写真に「への字型の口」が多く見られるのは、
偉人に意志の強いガンコな人が多い証拠ではないでしょうか。
まとめ
口がへの字になっている人は、あんがいたくさんいるものです。
あなたの身近にそういう人がいるなら、その人の心理を知る上の参考になさってください。
また、人から「口がへの字になってる」と指摘されたことのある方は、
自分にあてはまることがないか、チェックしてみてはいかがでしょうか。