南国の沖縄は、冬でも暖かく、年中暮らしやすい気候です。
そして海は青くキレイで、自然も豊かです。
琉球王国時代から独自の文化を発展させてきた沖縄は、他の都道府県にはない魅力がたくさんあります。
そこで生まれ育った沖縄の人達には、どのような特徴があるのかご紹介します。
1.性格はマイペースで楽観的、そしていい加減
沖縄の人はとてもマイペースで、のんびりしています。
時間にルーズな所もあり、人との待ち合わせ時間に遅れてしまう人も多くいます。
のんびり準備をし、待ち合わせの時間になってから家を出るような人もいるくらいです。
さらに、バスさえも時間通りに来ないということもあります。
しかし、沖縄の人はこれを「うちなー(沖縄)タイム」と呼び、時間にルーズな県民性を認めているくらいなので、
自分が遅刻することも他人が遅刻することもあまり気にしません。
これは「てーげー主義」にも関係します。
てーげーとは適当、いい加減という意味で、沖縄の人にはこの「てーげー主義」の人も多く存在するので、
細かいことや過ぎたことはあまり気にしないのです。
決められたことや約束を守るのが苦手で、無責任な言動をすることもありますが、
沖縄の人は「なんくるないさ(なんとかなるさ)」という言葉が口癖なくらい楽観的な所もあるため、許し合う精神でおおらかに生きているのです。
沖縄県外の人は、このような沖縄の人の性格についていけないと嫌がる人もいるかもしれませんが、
どう思われようとも気にしないのが、また沖縄の人です。
2.男女の性格の違い
沖縄の人は時間にルーズでいい加減な性格だと紹介しましたが、これは女性よりも男性の方がその傾向が強く、さらに沖縄の男性はお金にも無頓着で、だらしない所があります。
その反対に、女性はしっかり者で我慢強く、頑張り屋の人が多いのが特徴です。
あくせく働くことよりも遊ぶ方が好きな男性の代わりに、女性がしっかり働くという文化が昔から存在していたようです。
そのため、恋人や夫婦の関係では、女性が男性をリードするパターンが多く、女性の尻に敷かれる男性も少なくありません。
この男女の性格の違いも関係しているのか、沖縄は離婚率が最も高い県だとされています。
3.家族や親戚・地域との繋がりが強い
沖縄では「門中(もんちゅう)」という血縁一族をとりまとめる仕組みが昔からあるため、一族間の連帯意識がとても強いです。
さらに地域の人との繋がりも親密です。
沖縄には「いちゃりばちょーでー」という言葉があり、「一度会ったらみんな兄弟。だから仲良くしよう」という意味なのですが、
これは沖縄という島で昔から助け合って生きてきたからこそ生まれた言葉であり、
この精神が現在も存在しているため、沖縄では他者との繋がりが強いのです。
そのようなこともあり、お祝い事も大勢で祝うのが沖縄のスタイルとなっているため、
結婚披露宴には血縁一族や友人や職場の人などがたくさん集まり、300人~400人が参加するような披露宴も珍しいものではありません。
それから、沖縄は離婚率が高いと紹介しましたが、このように家族や親戚・地域との繋がりが強い沖縄では、
たとえ離婚してシングルマザーになったとしても、子供を一緒に見守ってくれる人達が周りにたくさんいます。
周囲からのバックアップがあるということで、安心して前向きに離婚ができる環境であるということも、離婚率に繋がっているのでしょう。
4.先祖崇拝の精神が強い
沖縄の人は、先祖崇拝の精神が強くあります。
これは、沖縄の宗教観と言っても良いかもしれません。
先祖を敬い、供養するために大きな仏壇を家に置き、自分や家族に良いことや悪いことがあれば、仏壇に手を合わせ、先祖に報告したり感謝をしたりします。
4月にある清明祭(シーミー)という行事の際は、一族が集まり、お墓の前で重箱を広げて食事をします。
お墓の前で食事をするというのは、沖縄県外の人が見ると信じられない光景ですが、沖縄の人には普通の光景です。
また、例えば誰かに不運が続くと、沖縄の人はすぐ「ウガン不足」だと言います。
ウガンとは拝むという意味なので、つまり「拝み不足」だということです。
沖縄の人は、もっと仏壇に手を合わせなさい、もっと先祖を大事にしなさいと、当然のように言います。
このような環境で育つと、子供の時から先祖崇拝が当たり前のものになっていくのです。
5.お酒と音楽が好き
大勢で集まることが好きな沖縄の人は、お酒と音楽が好きです。
郷土のお酒であるオリオンビールや泡盛を愛する人が多く、男女共によく飲みます。
沖縄には現在はモノレールがありますが、昔から電車がないため、終電を気にするという文化がありません。
そのため、飲む時はとことん飲むという人が多くいます。
そして、沖縄では、琉球王国時代から琉球音階と呼ばれる音階があったり、三線(サンシン)という琉球楽器などがあったりと、
昔から独自の文化を築き、音楽に親しんできました。
戦後は、空き缶に紐もはって作った三線で音楽を奏でて、心を癒したとも言われています。
沖縄にはカチャーシーと呼ばれる踊りがありますが、誰かが三線を弾くとカチャーシーを踊り出す人が出てきます。
もしくは、指笛や合いの手で参加をします。
結婚披露宴では、必ず終盤になるとみんなでカチャーシーを踊るという風習もあります。
沖縄のおめでたい席にはいつもお酒と音楽があり、沖縄の人は、お酒を飲みながら音楽を楽しむことが大好きです。
6.郷土愛がとても強い
沖縄の人は、沖縄のことをとても愛しています。
郷土愛へのエピソードとしてわかりやすいのが高校野球です。
沖縄代表校への応援が凄まじく、自分の出身校ではなくても、住んでいない地域の学校であっても、沖縄の人はとても熱狂的に応援します。
車社会で交通量の多い沖縄ですが、沖縄代表校の試合の日は道路から車が減ります。
その代わり、公共施設や大型ショッピングモールなどのテレビの前で大勢集まり、みんなで応援します。
勤務中でも、試合が始まったらみんな手を止め、テレビで観戦する職場もあり、
試合に興味のない人が肩身の狭い思いをするくらい、熱狂的になる人が多いのです。
ここまで郷土愛が強いのは、昔から沖縄独自で作り上げてきた沖縄独特の文化を誇りに思っている気持ちが強いからです。
また、これまでにも紹介したように、いちゃりばちょーでーの精神や、助け合いの精神が根強いため、
沖縄を愛し、同郷の人を愛す、という気持ちが沖縄の人は強いのです。
これまでに紹介したような特徴が、もちろん全ての沖縄の人に当てはまるわけではありませんが、沖縄の人にこのような人は多いです。
暖かい気候の中で、お酒や音楽を楽しみ、愛する家族や仲間と仲良くのんびりと暮らしながら、人生を謳歌したいという考えの人が多い沖縄。
このような人が多いのも、沖縄の魅力の一つなのではないでしょうか。