仕事でもなんでも、人間には「経験がものを言う」ということがあります。
例えば育児を例にあげても、1人目と2人目では子育てのしやすさは格段に違うでしょう。
経験はそのように、人間にとって何よりの「力」となります。
ここでは、人生経験も含めた「経験豊富な人」について、どんな特徴があるのか見ていくことにしましょう。
1.視野が広い
経験の浅い人と経験豊富な人の大きなちがいの一つに「視野の広さ」があります。
例えば、新卒で会社勤めを始めたばかりの人は、自分の仕事のことでいっぱいいっぱいですから、
周囲の人がどんな仕事をどのようにやっているかは目に入りません。
視界が自分に限られた状態になっているわけです。
それに対して、同じ部署にいるベテラン社員は、自分の仕事だけでなく、
他の人の仕事ぶりまで自然に視野に入ってきます。
その新卒社員を含めて、ほかの人がどんなふうに動いているかが自然に目に入るのです。
その結果、部署全体が現在どういう状況であるのかを、正確に把握することができます。
つまり、経験豊富な社員は、部署全体を見渡せる広い視野をもっているのです。
これは、仕事に限ったことではありません。
人生経験が豊富な人は、人生について広い視野をもっているということができるでしょう。
2.アクシデントや不測の事態に動揺しない
仕事において経験豊富な人は、仕事上で起こるアクシデントに動揺しません。
それは、これまでにもさまざまなアクシデントを経験してきているからです。
同じように、人生経験が豊富な人は、生きていく上でどんな事態が起こっても、
心乱れ、パニックを起こすということはありません。
そのアクシデントや不測の事態が、過去に経験したものである場合はもちろん、
初めて経験することであっても、経験の浅い人のように動揺することがないのです。
それは、「自分はこれまでに、いろいろな経験をし、アクシデントや障害を乗り越えてきた。
自分にはそれだけの能力があるのだ」という自負があるからと考えていいでしょう。
「これまでもやってこられたのだから、今回もきっと乗り越えられる」と考えることができるのが、経験豊富な人です。
3.臨機応変な対応ができる
動揺しないだけでなく、実際にさまざまなことに対応し、上手に処理することができるというのも、
豊富な経験を持っている人の特徴と言っていいでしょう。
仕事を例にあげれば、何か社外からクレームを受けた場合、
「こういうクレームにはこのように対応すればいい」ということが、経験上わかっています。
ですから、その経験を生かして、そのクレームを上手に処理することができます。
人生においても同様です。
人間関係でトラブルが起こったり、金銭的な問題が生じた時でも、
「こういう時にはこうすればいい」という、いわば「人生の引き出し」をたくさん持っているのが、経験豊富な人です。
つまり、ものごとに臨機応変に対処できるというのが、
豊富な経験を持つ人の特徴ということになるでしょう。
4.人に対して寛容
経験豊富な人が経験してきたことは、もちろん良いことばかりではありません。
良くない経験もたくさんしてきています。
ミスもしたでしょうし、一生忘れられないような大きな失敗をしたことがあります。
ですから、「人間はミスや失敗をするものだ」ということ、自分の経験からよくわかっているのです。
そのため、自分よりも経験の浅い人がミスや失敗をしても、それを許すことができます。
仕事のベテランでも、人生経験の豊富な人でもそれは変わりません。
人に対して寛容な精神を持っていて、人を許すことができるのが、
経験豊富な人の大きな特徴です。
経験豊富な人の主な特徴を4点紹介してきました。
まとめると、「視野が広く、ものごとに動揺することなく臨機応変の対処ができ、人に寛容」というのが、
豊富な経験を持つ人の特徴になります。