「慎重」であることは、利点でもありますが、
一方では、「優柔不断」「スピードがない」などの「欠点」という見方もできます。
そんな「慎重な人の特徴」をご紹介します。
【特徴・方法】
1.作業が正確で信頼できる
「適当」という言葉から、一番遠いところにいると思われる彼ら。
石橋を叩いた上、それでも安心できず、命綱を付けたうえで、
ゆっくりと歩みをすすめるなどという、はたから見るともどかしくてたまらないケースもあります。
しかし、その分、作業は正確で、ミスがなく、信頼に値します。
「行き当たりばったり」「とりあえず」ということは、まずありませんので、
失敗のリスクも格段に少なく、任せておけば、まず間違いはありません。
「きちんとした仕事をする」という点では、有益な性格であるといえます。
2.決断が遅く、確認に時間を要する
しかし、一方で、慎重すぎるあまり、「決断力がない」という欠点があり、
何度も確認を要するため、余分な時間がかかります。
スピードが要求される仕事には、不向きだと言えるかもしれません。
特に、リーダーとして、早急に部下に指示を与えて対処しなければならないケースや、
起こってしまったトラブルを鎮静化させなければならないような場合には、
この性格が、あだとなる場合がよくあります。
「小田原評定」の立役者となるのは、このようなタイプの人だとも言えますね。
もし、このタイプが、上司なのであれば、適度に持ち上げつつ、
さらに上の上司に、指示を仰ぐなどの、臨機応変な対応が必要になるかもしれません。
3.ネガティブな発想の傾向があり、問題点をみつけるのが得意
「よし、これでいこう」と決まったにもかかわらず、
「でも…」などと水を差すのもこのタイプの特徴ではありますが、このネガティブ発想が、功を奏する場合もあります。
彼らの発想により、重大な問題点がみつかり、「先走らないで良かった」
「あのまま続けていたら、えらいことになっていた」と感謝されることも、まれではありません。
あらさがしがうまいので、うとまれることも少なくありませんが、
彼らなりの視点は、貴重だともいえますので、面倒がらずに意見は聞いてみるべきです。
4.意外と頑固で、根に持ちやすい
どちらかといえば、「おおらか」というタイプではない傾向があり、
自分の意見を強固に主張はしませんが、内面は頑固で、根に持ちやすいという特徴もあります。
そのため、自分の意見がとおらなければ、心から納得することは、なかなかできず、
失敗すれば、心の中で「それみたことか」とほくそ笑むタイプでもあります。
あまり感情を表面に出さないので、考えていることがわかりにくい傾向がありますが、
敵に回すとやっかいなタイプでもあります。
もし、部下にこのタイプの人がいるのなら、「仕事が正確で、信頼できる」などの点を評価して、
不満や怒りのガス抜きを適度に施してやるなどの配慮が必要かもしれません。
自分の慎重さに自信を持っているため、ミスするとパニックに陥る
何度も確認し、自分の慎重さに自信を持っている人が多いですが、人間に「完璧」はありません。
そのため、ミスすると、自分の「慎重さ」に対して、一気に自信を失ったり、
パニックに陥ったりする人も少なくありません。
仕事に対しても「まあ、いいや」と思えない分、自分に対しても、妥協ができないのですね。
このタイプの人が、そのような状況に陥っている場合には、
「たいしたことない」などといっても逆効果ですので、仕事を代わってあげるなどして、
冷静になるために、時間を作ってあげるとよいでしょう。
まさに「利点」と「欠点」は表裏一体。
うまく相手の良さを引き出しながら、「慎重な正確な人」なりの良さを仕事や日常生活に生かせるよう、
働きかけることが大事ですね。
また、自分自身が「慎重」だと感じている人は、自分の特徴を把握して、
「この性格だから、こうなるのも仕方ない」と割り切ることも必要。
その上で、まわりと折り合いをつけながら、自分なりの対処方法を導き出していけばよいと思います。