慈悲深い人の優れた特徴6個

最終更新日:2017年10月12日

「慈悲」というのは仏教から来た言葉で、如来(仏)が迷い苦しむ衆生を救い取る広い心のことを言います。

それが、一般的に、「人を思いやり、いたわる心を持った情け深い人」という意味で使われるようになりました。

では、慈悲深い人にはどんな特徴があるのか、ここでは6種類の特徴を紹介しましょう。

1.表情や話し方が穏やか

心理的な特徴を説明する前に、慈悲深い人の外見上の特徴を紹介しておきます。

それは、「表情や話し方が穏やか」ということ。

いつも穏やかでにこやかな顔をしていて、穏やかに話をするのが、慈悲深い人の外見上の共通点です。

人間ですから、もちろん喜怒哀楽はあります。

特には怒ったり、泣いたりすることも当然あるでしょう。

しかし、人に比べて、穏やかにしていることが大変多いのです。

人を思いやったり、やさしくするためには、自分の心に余裕がなければなりません。

慈悲深い人は、精神的な余裕があるため、自然に穏やかな表情でいられると考えていいでしょう。

2.相手の気持ちになることができる

人をいつくしみ憐れむためには、その人と自分が同じ気持ちになれなければなりません。

例えば、成功者や喜んでいる人に対して抱く「うらやましい」という感情は、人と自分を分けて意識することから生まれます。

慈悲深い人はそうした分け方をしません。

相手の立場に立って、相手と同じ気持ちになることができます。

ですから、人が喜んでいれば自分も喜び、人が悲しみに打ちひしがれているときには、自分もいっしょに泣く。

これが、慈悲深い人の大きな特徴です。

3.自己犠牲の精神がある

仏教での「慈悲」の意味がそうであるように、一般的な意味の慈悲深い人にも「人を救い、助けたい」という思いが強くあります。

困っている人を助けたり、救ったりするためには、時には自分が犠牲になる必要もあるでしょう。

ふつうの人は自分が犠牲になってまで、人を救おうとは思いません。

しかし、自分が犠牲になっても人を救いたいと思うのが、慈悲深い人です。

人間は自分がかわいいものですから、どうしても利己的になりがちですが、

利他的な思考と行動ができるのが、慈悲深い人ということになるでしょう。

4.人の欠点やミスに対して寛容

どんな人間にも欠点、短所があります。

また、すべての人間はミスや失敗をします。

慈悲深い人はそのことをよく心得ていますから、人の短所やミスに対して寛容です。

「自分にだって短所がたくさんあるし、しょっちゅう失敗もしている。

お互いさま」という意識があることが、人を許すことができる力を生んでいるのです。

この「お互いさま」というのは、人から感謝されたときにも生じる、慈悲深い人共通の意識と言っていいでしょう。

5.誰にでも同じようにやさしく接する

人間である以上、慈悲深い人にも好悪の感情はもちろんあります。

けれど、好きな人に対しても、そうでない人に対しても、同じような思いやりをもって接することができるのが、慈悲深い人というものです。

好きな人にだけやさしいのは、慈悲深さとは無縁のことです。

苦手な人や嫌いな人、合わない人に対してやさしくできてこそ、慈悲深い人と言えるでしょう。

6.ものを大切にする

慈悲深い人がやさしく接するのは、人間だけではありません。

動物も植物も、この世の生きとし生けるものに対して、すべからくいつくしむことができます。

その精神は、生物限定でなく、無生物にも対しても発揮されますから、その結果「ものを大切にする」という特徴を生むのです。

優れた職人は道具を大切にすると言われますが、道具のみならず、周囲に存在するすべてのモノを大切にするのが、慈悲深い人です。

それは「もったいない精神」にもつながると考えていいでしょう。

もともとが仏教用語なため、理想化された印象の特徴ばかりだったにちがいありません。

しかし、どれか1つでも意識して実践することによって、慈悲深い人に近づくことは、誰にでも可能なはずです。